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670/671鞍目 つかの間の楽園にて [終章]

 2008-03-22(Sat) 初級クラス 通算670/671鞍目
■朝日がまぶしい。
春分を過ぎたから、光は力強く空気は浮き立つようだ。
木立からはウグイスの声も聞こえてきて「ああいい日だ〜」と大きく息をつく。
■本日ひと鞍目は【アレフ・ゼロ】
競技会前最終調整用のレッスンなので、6人中5人が出場者。
【青雲】【毒うま】【ベルベット・シート】【山桜】【チャンドラ・グプタ】の6騎合同レッスン。
準備運動のあと、それぞれの課目の急所のおさらい。
■【アレフ】は今日も元気。
軽速歩では【時鮭】とか【アウグス】に匹敵するくらい気持ちよく前に出てくれる。
これは【アレフ】のメインエンジンが燃焼している証拠。
準備運動のなかほどでややエンジンの回転数が落ちたけれど、それでも部班にはついていける。
■他の人馬が練習をしている時は、邪魔をしないように馬場のまん中で止まって見学している。
これまでなら、一旦止まった【アレフ】を再起動させるためにはひどく苦労していた。
あるいはエンジンが凍りつかないようずっと軽速歩を続けるなど工夫がいった。
それが、止まったまま5分以上おいてから動かしても、「はいよっ」と軽々動き出して素晴らしい速歩駈歩になるのだ。
不思議…
もともと【アレフ】の元気がいいというのもあるのだろうが、
待機している時から馬と息をあわせて(馬の声に耳を傾けて)いると扶助に即応してくれる時が多いように感じる。
次が出番だからといきなり鞭や拍車で強い合図を出して馬をあおり立てるような扶助だと、馬だって嫌気がさすのかも。
待機馬場で元気よく馬エンジンの回転数を上げるというのは、人が「いくぞ!」と強い扶助で煽って回転数を上げるのではなくて、馬がその人の扶助に耳を傾けた結果、「じゃあ元気よく行こう」と馬自身がやる気になることなのかもしれない。
待機馬場の常歩や停止などの静かな落ち着いた動きの中で、馬と緊密にコニュミケーションをとったほうが、そのあとの馬の動きはずっと良くなるらしい、と思わせる経験を【とら】や最近の【アレフ】にさせてもらっている。
■パート練習は駈歩での斜めに手前を換えで中点で速歩に移行,蹄跡に前肢が入る所で常歩に下方移行の練習。
【アレフ】は力強く駈歩をしてくれる。
ゆえに、駈歩が速歩になかなか落ちない。
座骨のリズムだけで駈歩から速歩にストンと落ちるはずの馬なのに〜 この元気さはいったいどうしたのだろう。

■そして、ふた鞍目。
【山桜】は1、2時間目のレッスンに配馬されている。
土日の午前中は3時間目まであるが、その時間には出てこない。
【山桜】で競技会エントリーをしている人は何人もいるが、すべての人が彼で直前レッスンをするわけにはいかないらしい。
(多分、明日の早い時間に出場する人が優先されているだと思う)
午前のレッスンが終わり次第、競技馬輸送のスケジュールになっているのだ。
そして2時間目のご指名に与ったのが、なんと私!
これは、レッスン後の手入れをかねて競技会用の馬の準備をやらせてもらえるかも…
朝昼ナイターと出番が多い【山桜】は暖かい日中に体を洗ってやることができなかったのだ。
せめて尻尾だけでもと昨夕は一部洗ったが、レッスンの合間を縫って身体を冷やさないようにと手入れをするのでは、本格的に綺麗にしてあげることができない。
かなり気になっていたのだった。
■「もちぇさん、【山桜】の準備お願いしますね」
ごんちゃん先生から声をかけられた。
やった〜! ありがたい、今日は18℃近くまで気温が上がる予報。
暖かくて陽射したっぷりの馬洗い日和。
天の恵み、先生方のお情けだ。うれしい!
レッスン後にのんびりやっていたら、馬が休める時間が少なくなる。
輸送の時間が迫っているので、馬房で一息いれられるようにするには超特急で手入れをしなければ。
「命をかけて、お手入れいたします!」
■日当たりの良い馬繋場を選んで、たてがみ以外の全身シャンプーする。
これで気になっていたフケも股の間の汚れも落ちる。
【山桜】の水気をタオルでよーく拭き取って、天日に当てる。
毛が乾くまでの時間は、たてがみをよくブラッシングして、三つ編み用の毛束に分けておく。
こうしておけば、明朝の三つ編みがかなり楽になるはず。
手早くやってもここまで30分以上かかる。
乾いた馬体に仕上げのブラシをかけて、なんとか終了。
馬房に帰るまでの短い距離をお散歩する。
ふう〜、春だなあ。
あきらめていたけれど、こんな馬洗い日和に愛馬【山桜】とひとときを過ごすことができてよかった。
まさに〈楽園にて〉という想い。
その後、2時間もしないうちに鞍や馬具を積み込み、輸送用プロテクターをつけた馬たちも乗り込んで、わがクラブの馬運車は競技会場に向けて出発をした。
「気をつけて」「いってらっしゃい」「明日また会えるからね」
手を振って送り出す。
なんだかお別れのような気持ちになってしまうじゃないの。
違う,違う。
明日が最後の晴れ舞台なのだから。

■もちろんふた鞍目のレッスンは行われた。
私が【山桜】
【とら】と【アウグスティヌス】【エウリディケ】【ムーン】の5騎合同レッスン。
経路を通しでやったのは【とら】だけで、軽めの運動になる。
部班で2課目の速歩パートの練習をした。
最終リハーサルの課題、〈【山桜】エンジンの回転数を上げる〉のは無事に達成。
特に何をしたわけでもないが,ちゃんと動いてくれる。
不思議である。
上下動が大きくなる伸ばした速歩で、鞍からずり落ちないようにするのが次なる課題。
反撞を吸収しようと骨盤を寝かせて後傾してしまうのは格好悪いので、座骨でうさぎ跳びをしている感覚で馬と一緒に動くように心がける。
すると、後ろに倒れないよう手綱にぶらさがることがなくなるので、前を楽にしてあげられる。
さらに駈歩が前に出なくなるとどうしても人の身体が前屈みになるので、これも注意しなければ。
常歩では人が馬の後ろからついて行くようにするだけで、馬がすうと前にでるのを体感しているので、駈歩でも同じような原理なのだと頭では理解しているのだが。
なかなか身体が納得してくれないのだ。
と、乗れば乗るほど課題は出てくるものの、うまくいかないという焦りはない。
「ああ楽だ」「ああ気持ちのいい走りだ」と思える一瞬にすべてが報われている。
4%先生がレッスンの最後に「今日の【山桜】は良いですね」とひと言。
そう、チーム【山桜】すべての人のおかげ。
ありがたし。



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