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476/477鞍目 楽じゃない [第12章 初級騎座拳安定編]

 2007-05-02(Wed) 合同クラス 通算476/477鞍目
■連休谷間の平日なら少しは落ち着いて乗れるかと期待するが、雨・雨・雨。
ビシャビシャと泥水を跳ね上げて馬が運動している。
ああ、立ちくらみがしてくる。
目がしょぼしょぼして、血中酸素飽和度が92%ぐらいの調子悪さ。
周囲の人すべてが上手に見えて、いくら練習しても満足に馬を動かせない自分が情けなくなる。
■ひと鞍目は【チャンドラ・グプタ】でジムカーナの練習。
【毒うま】【時鮭】【山桜】と一緒でごんちゃん先生が指導して下さる。
せっかく右手前の駆歩がスムースに出たのに、前の【毒うま】君に追いついてしまってフイ。
内側から追い抜こうとしたのだが、ちょっと無理だった。
いつもの内側に切れ込んで駆歩が出ない状態ではなかったのだが、
「【グプタ】は左手前の駆歩でいきましょう」と言われてがっかり。
この辺りから悪循環が始まる。
■横木と狭路、スラロームの組み合わせは、数も少なくスムースに流れる経路になっている。
外周の横木や狭路を通る時には「駆歩出してみましょう」と指示が出るが、
「駆歩出せないし、出なくていいや」と最初から開き直る自分がいる。
始めて間もない方が駆歩で平気に障害を越えている姿をみるとドヨーンと落ち込む。
「いいなあ、ああも問題なく駆歩できて」
「ジムカーナの直線を軽速歩でとことこ走るしかない自分がみじめ〜」
周期的にやってくる〈落ち込み気分〉だから、過ぎ去るのを待つしかない。

■ふた鞍目は
「今日どうします?ジムカーナの練習しちゃったから経路もしておいた方が…」のお誘いを受けて、あえてもうひと鞍乗る。
連休は混雑必至なのだから今のうちに練習をしておくべきと考えたから。
しかし、さらなる落ち込みの泥沼が待っていた。
■今度は【毒うま】【アレフ・ゼロ】に乗る中級クラスの方々とご一緒。
私は【山桜】のお世話になる。
このレッスンは各個乗り。
【山桜】なのでなんとかなりそうと踏んだが、体調が今ひとつで何としてでも馬を動かさねばという精神力に欠ける私では、常歩と停止ばかりになる。
相手が何をやっているのか、どこを通るつもりなのかを把握していないと怖くて動けない。
【アレフ】は奥で輪乗りを中心とした練習をしているようだが、【毒うま】くんは3課目2006Bの駆歩パートの練習のようだ。
「もちぇさんは、駆歩発進と輪乗りのところの練習しましょうか」と4%先生に促されるが、いったい私はどこでできるというのか?
必死に【毒うま】のルートをたどって、今なら使えるという隙をついてC点から駆歩を出す。
しかし、2課目と3課目の駆歩パートはC点を中心に見事にオーバーラップする。
ひょえ〜、もたもたしてたら向こうから半巻きで反対駆歩で戻って来てしまった。
頭の中でどうやったら衝突の危険がなく駆歩パートができるかを必至で考える。
こうなりゃ、馬場を反転させてC点をA点に見立ててるか。
3課目の経路と反転させた2課目の経路を重ね合わせて… 
だめだ、紙と鉛筆が必要だ。
「長く駆歩しなくていいんですよ、部分的な練習で」と言われるのだが、練習するならきちんと決めた図形の位置を通りたいし、なにより駆歩で衝突しそうになるのが嫌なのだ。
その根源には、思い通りに駆歩を出したり曲がったり止まったりができない〈情けない自分〉がいる。
結局、適当な所で駆歩出したり曲がったり。
「何させたいの?」という【山桜】のため息が聞こえてくる。
■各個乗りの練習がスムースにできるようになるためには、
最低限3歩様で出せる曲がれる止まれるが必要だが、さらには自分と他の馬の動きが追えないと困る。
馬場全体を見渡せるゆとりーない、ない、馬の耳を見つめるのが精一杯。
相手のしようとしている運動への洞察力ーない、ない、3課目Bをやっと覚えたところですがな。
一瞬の空白をついて自分の練習をする判断力と強い意志ーない、ない、迷って遠慮してばかり。
これでは競技会の準備馬場では何もできないというわけ。
まだまだ力不足。経験不足。
ありゃ、4%先生はそれを見越して各個乗りのレッスンにしたのかな。

追記:
各個乗りで駆歩するのに、どうしてこうも心がチリチリするのかを探っていたら、思い当たることがあった。
クラブの体制が変わって新しいインストラクターがやって来た時に、怖い思いをしたのだった。
それまで一列縦隊部班レッスンのみで、対向してやってくる馬なんていない環境にいたのに、いきなり上級者が各個乗りしている間を縫ってレッスンすることになったのだ。
どうしたらいいのかわからず戸惑っているところに、苦手な駆歩の練習。
向こうから大きな馬が走ってくる。
危ないぶつかる〜と思わず手綱を引いたところで、馬が立ち上がってしまい私は落馬。
我が物顔で馬場を駆け抜けるビジター上級者と
「各個乗りを縫って練習するのが当たり前」とする新任のインストラスターに不信感を覚えたのだった。
あ〜あ、馬並みにいつまでも〈怖かった状況〉を忘れない私だ…
怖さの根源を見つめて、同じようなことがあっても対処できるように少しずつ慣らしていくしかない。
いったい、どれだけ時間と手間がかかることか。
ピニョンさんが言っていた、
「馬にいったん怖い思いをさせるとそのことをさせるのが難しくなる」
怖い思いをしないですむ工夫をしなくては、ロスが多くて困る。


478鞍目 マジ切れのち自己嫌悪 [第12章 初級騎座拳安定編]

 2007-05-04(Fri) 合同クラス 通算478鞍目
■気持ちのいい晴れ。
朝一番のレッスンは【アレフ・ゼロ】にお相手を願う。
【アウグスティヌス】と【山桜】で3騎部班。
■【アレフ】は元気よく動いてくれるのだが、でも「とりあえず」という雰囲気がありあり。
部班の先頭になったり駆歩になるとどんよりとした動きになる。
「がんばれ、がんばれ」と拍車をつけた脚で強く押してみたり、長鞭でピシピシとやってみるが、目立った効果はない。
だんだん気分が悪くなってくる。
「もう、いいです」「こんな動かない馬になんて乗りたくない」とレッスン放棄したくなる。
これまでさんざん「悪いのは馬の邪魔をしている私」「馬にわがままさせる隙がある私」で自分の非を認めて来たけれど、それも限界があるってもの。
4%先生に向って「今日はこれで降ります」といつ言おうか迷っているうちに〈マジ切れ〉になる。
「たらたら駆歩に乗って姿勢も何もない!」
「前に出ない馬にのって隅角も内方姿勢もない!」
「この馬、腹立つ !!!」
3年に一度あるかどうかの「むかむか」状態。
拍車をつけた踵で思いっきり【アレフ】のお腹を蹴ってしまった。
ようやく普通に駆歩が出るようになったが、内側にズルズル切れ込んで切る。
怒りの余勢をかって「そっちに行けといったか」と手綱を強く引く。
あきらかに常軌を逸している。感情に任せた虐待に他ならない。
一番やりたくないことをやってしまった。
■その後は普通に動く【アレフ】になったのが遣る瀬ない。
2課目の経路は、準備馬場で駆歩を出す。
A点の手前で速歩に落として入場する。
そのくらい無理無理に動かさないと〈元気のいい〉速歩にならない。
なんとか経路を回れたけれど、心には冷たい風が吹く。
■「動かないときはあのくらい強くやってもいいんです」と言われるとよけい悲しくなる。
あんなにひどく拍車で蹴らないと通じないなんて、おかしい。
怒りにまかせて暴力的になっても「いいんです」と言われるレッスンは嫌だ。
悲しい、悲しい、かなしい。
とてつもない自己嫌悪。どんより。


スプリングホースショー [第12章 初級騎座拳安定編]

2007-05-06(Sun) スプリングホースショー 馬場馬術第2課目/ジムカーナ
■昨日までは見事に晴れていたのに、よりによって朝から雨。
ここまで本格的に降っていれば当然中止だろうと構えていたら、
「やりますよ」と平然と言い放つ4%先生。
ひょえ〜、土砂降りの中でも障害競技に出るジャンピングチーム魂ここにありか…
■メインアリーナには真新しい横木で障害が組んであるし、クラブハウスの壁には『よちよちスプリングホースショー』の大きな看板が掲げられている。
スタッフが少なくて運営が大変そうと噂される割には、回を追って本格的な部内競技会になっていく。
今回は馬場馬術が2課目と3課目B、ジムカーナおよび障害飛越60cmと80cmのフルコース。
大会運営の豪腕を発揮するのは4%先生。
そして、雨の中をスタッフとボランティアの皆さんの尽力でスムースに事が進む。
■エントリーした2課目競技で私は【アレフ・ゼロ】に乗る。
秋の運動会のおとしまえをつけるのが今回の目的となる。
チーム【アレフ】としては2番手。よかった〜
厩舎から出してきて競技のための準備運動するのは私には無理なので、ベテランの一番手の方にやっていただいて気が楽になった。
さすがに動きもスムースだし【アレフ】の気合いも十分。
競技が始まった。
最初に経路に入る【アレフ】、なんと入場後停止の場面で後退している。
しかも常歩で斜線からH点に入るところでもごねている。
あらら【アレフ】ったら、経路の初回は誰が乗っても同じことをやるんだ。興味深い。
しかし一番手の方は上手。
反抗をものともせず、その他の運動のクオリティを上げて申し分ない成績を出している。
これが私との違い。あの時、後退された以降はなす術もなかったのだから。
なるほど、いつか私もここまでできるようにならないと。
■一番手の方が終わるとすぐに鞍を乗せかえて、私との準備馬場へ。
うん、馬エンジン回転数は申し分ない。
反応もいいし動きも柔らかい。前乗りの方に心からの感謝をする。
準備馬場では、ごんちゃん先生が運動の指示を出して下さる。
ポンと放り込まれた以前の準備馬場に比べると格段の安心感がある。
程なくして待機馬場へ移動。
今回は待機頭数が2頭に制限されたので、次に出場する馬には駈歩が許されるらしい。
【アレフ】の場合、待機馬場で駈歩が出せないのは致命的なのだ。
まあ、こんな事がわかってきたのは最近になってからだが…
気合い十分の【アレフ】が沸騰しないように、前の馬が準備で駈歩している間、外周を常歩で回る。
「そんなに焦らなくていいから」といつもと逆になだめるようにしていると、
ふと、我に返る【アレフ】。
まずい、エンジンの回転数が落ちてきている。
あわてて馬場脇にいた方に長鞭を持ってきてもらうよう訴える。
ジェスチャーで叫んでいたにも関わらず、すんなり通じて嬉しかった。
馬エンジンが凍り付いたら成す術がないのだ。
長鞭を一振りしただけで回転数がもとに戻る。よかった。
笛が鳴って、いよいよ本番。
最後は駈歩で回って準備完了。「さあ、いこう!」
■経路は練習通り。
いや、いつもより反応がいいかも。
3湾曲は中央線と交わるところで「左・真ん中・右」とリズムよく姿勢の入れ替えができる。
タンタンタンタン♪と一定のリズムで前に出てくれると【アレフ】の速歩でも気持ちいいものだ。
蹄跡に戻ったところで「あ〜、できるならあと手綱を1つ分短くしたい」と痛切に思う。
次の長蹄跡歩度を伸ばすには、手綱がもどかしい。
でも無理。できない。
時間経過とともに馬の前がスカスカになってきて、速歩パート終了。
常歩で斜線を進むところでは、まっすぐに進ませるのに忙殺される。
【アレフ】の駈歩は、速歩に乗るよりも楽なのでこちらにもゆとりが出る。
内側に傾かないよう、進行方向の先の先を見るよう心がける。
最後の左手前駈歩がばらけてきてしまったが、なんとか斜め手前を換えの斜線に逃げ込む。
ここまでくるとほっとして気が抜けてしまう。
まだ最後の速歩パートでG点まで行かなければならないのを思い出す。
あわてて、ほらほらと【アレフ】を追う。
「主審に突っ込んで行っていいから」と不遜な気持ち脚を使っていると停止が効かない。
あらら〜最後がちょっと残念。
それでも、大過なく経路を回ってこれた。
これで秋の借りは返すことができたかな…
退場時には拍手までいただき嬉しかったが【アレフ】が驚いて飛び出しそうな雰囲気。
ここで暴走されてはたまらないと「やめてやめて」と慌ててしまった。
「ありがとう」と優雅に手をふって退場するはずだったのに、残念。
■あとはチーム【アレフ】の3番手の方と乗りかわる。
「練習の時に駈歩から速歩に落ちなくて…」と拍車をつけるかどうか悩んでいる。
そうそう、あの時の私と同じだ。
練習で場外まで暴走されて、びくびくしながら乗ったのだ。
【アレフ】って、こうやって競技初心者を鍛えてくれるのか。
彼の出す課題をひとつずつクリアして逞しくなっていくほかない。
と、まあ雨も小降りのうちにメインイベントが終了した。

■ジムカーナの頃にはざーざー降りの雨。
ドレス騎乗は中止したが、登山用の高機能雨具を着て乗ることにした。
こういう時に、カサカサと怪しい服で乗っても平気な【チャンドラ・グプタ】のありがたみがよくわかる。
ドロドロの馬場で躓かせては怖いので、軽速歩だけでジムカーナを回る。
いつか、駈歩でスラロームしたり巻き乗りの出口から駈歩出して峡路を抜けていきたいなあと夢は膨らむ。

■強い雨が続くが、残りの障害飛越競技も行われる。
ずわっと馬が肢を滑らせる場面をみるとヒヤヒヤしたが、なんとか無事に終わる。
やっぱりテンションがあがると人も馬も「天気も含めて障害は乗り越えるためにある」気分になるんだろうな。
「こわ〜い」「止めときます」というメンタリティーでは、馬には乗れないということか。
ちょっと考えさせる場面ではあった。

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『385鞍目 運動会』


479鞍目 反省会 [第12章 初級騎座拳安定編]

 2007-05-07(Mon) 初級クラス 通算479鞍目
■競技会の次の日は、お世話になった馬たちの様子をみたり
馬具の手入れをするためにいつも通りクラブに行くようにしている。
お祭りのその後の寂しさを漂わせる水浸しの馬場。
大活躍した【時鮭】などはごろりと横になったまま寝ている。
「お疲れさまでした、みなさん」
■本日は【アレフ・ゼロ】のひとりレッスン
下手クソの私だけどひと鞍つきあってもらって、その後十分に手入れをしてあげようというもくろみ。
「リズムを一定に」と内方姿勢の練習となる。
■馬に乗りながら昨日の反省会を開く。
得点率は 51.47%
秋の運動会の2課目で同じ【アレフ】での得点率が 41.47% だったので、
10ポイントも上昇。 満足のいく結果であった。
しかしながら【アレフ】自身は 54% は出せる馬なので、そこにどれだけ近づけるかが今後の目標。
「ジャッジペーパーには、伸長不足とポイントずれの所見が並んでました」
「伸ばせないということは、その前に縮められないということですよね」と尋ねると、
「そうです、ね」
「3湾曲で畳んで畳んでそして伸ばすというふうにやりますから」と4%先生。
まあ、今の私がいきなり馬を縮めるのは無理とわかっているが、
経路の途中に感じた「あと一つか二つ手綱を短く持ちたい」という感覚は、まだまだ馬とコンタクトがとれていないということであり推進不足ということなのだろう。
「推進不足というのは、もちろん脚が足りないということもありますが…」
「運動の切れ目で馬が集中を欠くようになるってこともありますねえ」
それを聞いてドキッとした。
3湾曲が終わるとちょっと気を抜いたり、
駆歩ができれば後はホッとして別の事を考えたり集中を欠いているのは私じゃないか…
4分ちょっとの演技時間が持たないなんて、馬より情けない。
■結論としては、馬とのコンタクトをとれるよう精進すること。
そして大前提として馬の邪魔をしない騎乗バランスを今後とも鍛えること。
さらには、せめて5分は集中をとぎらせないよう体力気力をつけること。
人の基礎訓練が大切である。
■レッスンの後は、鞍の手入れと頭勒磨きに精を出す。
雨で濡れて固くなった頭勒では馬がかわいそう。
お世話になった馬たちの分を磨いて自己満足にひたる。


更新遅れてます

記事がアップできない状態で困ってます。もー、長い記事を書いたのに消えちゃうし。馬には乗ってますご安心ください。

追記:ようやくso-net が修復してくれました。
(Mac OSX で IE を使っているというだけなのに… そんなに少数派なのか… )


480鞍目 扶助のボリューム [第12章 初級騎座拳安定編]

 2007-05-09(Wed) 合同クラス 通算480鞍目
■今日も【アレフ・ゼロ】に教えていただく。
【チャンドラ・グプタ】との合同レッスン
■常歩と速歩での輪乗りで「内側向いたら内方譲る」の練習がメイン。
手綱のコンタクトをとれるようにするためのエクセサイズなのだが、
それ以前に「もっと元気よく」「あと少し前に出して」と推進不足を指摘される。
【アレフ】のエンジンはすぐに回転数が落ち易いので推進の扶助が不可欠である。
ところが『マジ切れのち自己嫌悪』にあるように、葛藤回避人間の私は
ちょっとやって動かないと「ヤーメタ」と放棄するか「なによこの馬!」と切れて暴力をふるうかの両極端の態度しかとれない。
つまり扶助のボリュームか0と1と100しかないのだ。
「馬が動かないのに強い脚を使い続けていたら、馬は鈍感になります」
「扶助が間違っているんじゃありません、馬が慣れて反応しなくなっているんです」
「4回拍車を使っても反応がないのなら鞭を使いましょう」
あらら、具体的な回数の指示が出たということは、4%先生は何としてでも扶助の出し方を変えさせたいとお考えなのだ。
「鞭を使うことで馬の気持ちを切り換えてあげればいいんです」
スイッチの切り替えということか…
扶助に序列をつけて馬の反応に合わせて切り換えていくといいう概念が自分の中になかった。
「もう一度」「もっと強く」という感覚はあるのだが、扶助を強さに分けて整理して使うことができない。
問題の根本はこれか?
自分のやっている事がやみくもで整理されていない。
脚の0、脚の1(ふくらはぎをつけている)、脚の2(ふくらはぎをぎゅう)などと自分の扶助を分化させて意識的に使う訓練が必要だ。
とりあえず、今の所はふくらはぎがダメなら意識的な拍車グイ、それでもダメなら長鞭ペチを系統的につかえるよう気をつけるところから始めよう。
■やっているうちに混乱してくる。
馬が反応したらまた極小の扶助からなのに「さっきも言ったでしょ」と最大の扶助を繰り返している。
ダメだ〜、何をやっているだこの私。
今後とも【アレフ】大先生に扶助の出し方を教えていただくしかなない。
「最小の扶助で最大のパフォーマンスを」が目標なのだ。
■上手くやれないままレッスンは過ぎて行くが、
「あともう少し手綱を短くできるはず」と4%先生が声をかけてくる。
そうだった本筋はコンタクトの練習だった。
推進がスムースにいけば手綱を短くできるところまでもっていけるのだ。
【アレフ】先生に今後のおつきあいをお願いして、ひとまず終了。


481鞍目 駆歩ですれ違う [第12章 初級騎座拳安定編]

 2007-05-10(Thr) 合同クラス 通算481鞍目
■騎乗日記のはずなのに、まずは天気の話題になるのが不思議。
クラブの配馬表をみると軒並みキャンセルが出ている。
スタッフからも「車の窓は閉めてきました?」
「冷たい風が吹いてきたら一気にザーと降られますね」と覚悟を促される。
〈大気の状態が非常に不安定〉という予報が出ているのだ。
最近この手の土砂降りが多いような気がする。
■今日はお久しぶりの【霧丸】さま、あの雨のホースショーで大活躍した馬だ。
レッスンは【山桜】に乗る中級の方とご一緒。
【山桜】は期待の成長株となりフライングチェンジ勉強中とか。
「てーした出世だよ、あんちゃん」と我ことのように嬉しくなる。
■本日は、それぞれが各自の課題をこなすレッスンとなる。
4%先生がまん中に立ち適宜指示を出すスタイル
私は、輪乗りをしながら「行く先を馬に見せて」「内方向いたら譲って」と内方姿勢をとらせる練習と駆歩姿勢の安定化の二つの課題をこなす。
■特に駆歩姿勢の安定化では、2ポイントの姿勢で鐙を踏む感覚を十分味わった上で、3ポイントでも同じように鐙を踏む状態を維持することが中心課題となる。
「鐙を踏んでいる状態は、それだけ重心が下がりますから安定しているんです」
「重い脚でいたほうが馬への指示も伝わり易いんです」と4%先生が解説してくれる。
私にとっても意識して鐙を踏んでいる方が、脚の位置を動かしやすいのだ。
その上で姿勢が変わっても手綱の張力が変わらないように手綱の長さを調節したり、上半身が前傾しないよう拳があがらないようあれこれ気を配る。
■ところで各個乗りのどぎまぎを見透かされたように、今回のレッスンでは【山桜】がフライングチェンジの練習をしている。
対向する馬を嫌がって暴走していたあの【山桜】が、あの隅角を曲がると真正面に来る〜
反射的に進路を変えると、
「もちぇさんは蹄跡を使っていいのですから」
「上手な人の方が避けますから、そのまま進んで下さい」と言われる。
はう〜、各個乗りの練習なんですね、これは…
【霧丸】さまは物事に動じない馬だが、
「このまま駆歩していると相手方の進路を突っ切りそう」と私が緊張しただけで速歩に落ちる。
「相手方が曲がってから駆歩だそう」なんてぐずぐずしているうちに、
【霧丸】さまが駆歩したいの?したくないの?状態になってしまう。
だめだ、こうやって泥沼化していくのだ。
と、すっと近寄って来た4%先生は馬の前を持って「ドンと踵で蹴って下さい」と指示を出す。
「さぼるな」の懲戒だ。
私がぐずぐずしていたが為に【霧丸】に悪いことをしてしまった。すまぬ…
その後の駆歩で気持ちを入れ替える。
「何があっても私は避けない」
あ〜でも、あのコーナーで駆歩ですれ違うのは必至。
右手前だから埒と【山桜】のコースの間を通るしかない。
「神様、【霧丸】さまぁぁぁぁ、お願〜い」と片目をつぶってすれ違う。
ああ駈け抜けた〜、よかった(風神雷神2じゃないんだから)
かなりのスリリングな体験をさせてもらった。
■傍から見ていると単に蹄跡を駆歩しているだけなのだが、個人的には絶叫マシンに乗っているようなひと鞍であった。
最後は「ふう、楽しかった」「また乗りたい」
こうやって経験の幅を増やしていくのだ。
ちなみに、レッスン全てが終了してから雷雨となる。
〈日頃の行いが良い〉せいにしておこう。


482/483鞍目 あるべき場所に [第12章 初級騎座拳安定編]

 2007-05-11(Fri) 初級クラス 通算482/483鞍目
■新緑が照り輝いて美しい時期になった。
ふた鞍とも【山桜】にお相手願う。
大まかな感想は「本来あるべきところにおさまった」
特に内方脚で押し出すとすうと外に出てくれる【山桜】のおかげで、外方で支えて内方で譲る感覚がわかってきたこと。
外方の肘を起点に馬の口まで一直線にする必然性とか、
拳は中指薬指の曲げ伸ばしで充分に機能するとか。
輪乗りできれいな内方姿勢がとれるとどこにも無理のない滑らかな動きになるとか。
何千回も正しい姿勢や扶助について注意を受けてきたけれど、
あるべき場所に落ち着けば必然的にそうなるのだ。
「何かつかみましたね」と4%先生に言われるが、
私がつかんだわけでなく【山桜】からのプレゼントなのだ。
「楽に乗れて気持ちいい」というのとは違う。
私が起点となり中心となる感覚。
ブレないよう常に集中していなければならない責任がある。
■駆歩では、まだそこまで至らない。
「脚をもっと前で使って」
「脚を前に出すと上体が後ろに倒れてくるからその分骨盤を起こしてまっすぐに」とアドバイスされる。
んん? 駆歩の時の骨盤の傾き? 考えたことなかったぞ…
「手綱をもっと短く」
やっぱり、手綱がもどかしい感覚は間違っていない。
速歩と同じく馬がもっと近くに来てくれた方が楽になるはず。
もっと馬が起きてくれるといいんだが… 推進と前にのめらないバランスだよね、これは。
あともう少し、あともう少しなのだ。
馬が起きてくれば、楽に正しい姿勢で乗れるだろうし細かな運動もできるようになるはず。
■このレッスン、秋の運動会以来久しぶりにクラブで会えた方と一緒の部班だった。
「姿勢がずいぶんきれいになりましたよね」とぽつり。
半年100鞍の成果をこうやった何気ないひと言で評価してもらえるのは、ものすごく嬉しい。
■馬から降りると内股がだるい。
ふた鞍のレッスンでかなりの時間、速歩をしていたことに気がつく。
駆歩問題で悩む反面、正反撞や鐙上げは「好きです得意です」と平気で続けられる自分がおかしい。


競技会見聞録 [第12章 初級騎座拳安定編]

 2007-05-13(Sun) 県馬連創設記念大会 障害飛越競技
■お誘いをいただいてクラブのジャンピングチームの応援に行くことにした。
今回は競技会常連の【霧丸】や【時鮭】【ノワール】に加えて、外馬の【カエサル】【エクセルシオ】も出場する。
普段のクラブ内でのんびりする姿とは違って、重量感のある走りや豪快な飛びに「うわっ」「ほぉう」「すごい迫力」とドキドキする一日となった。

■観戦していると、びびり屋の私には「如何に速くコースを回るか」より「人馬ともに無理なく気持ちよく跳んでいるか」に目がいく。
観覧席の前がちょうど180度回り込んで次の障害を跳ぶコースにあたり、
どのコースを選んで馬をどんな体勢で跳ばすのかがよく分かる位置だった。
最短に回り込むために馬の体を折り曲げて四肢を踏み替えさせるような方向転換をしたり、助走距離がほとんどない立ち高飛びのような飛越をしたりしている。
「そうか…勝負に出るときはこうやるんだ…」
スムースに無理なく飛べそうなコースを選んでいたら、凡庸なタイムしか出せないのだ。
「私なら絶対やれないなあ」
「アドレナリン噴出を楽しむチキンゲームだなあ」というのが正直な感想。
最終障害が目の前なので、興奮した馬の鼻息を聞きながら「馬もここまで頑張って障害を跳ぶんだ」と感嘆する。
■ドンドン加速する馬に乗るとか、いきなり方向転換するために手綱をグイグイ引っ張るとか、私が普段「やりたくないこと」が目の前に展開している。
馬が首を上げてあさっての方向を見たままでも高速で走らせているのをみたら「あらあ、こんなのでも走れるのだ」と妙に納得。
普段のレッスンで「これじゃあ出来ません」と嫌がる私に「だいじょうぶです」と4%先生が言う理由がわかった。
修羅場をいったん経験すれば、多少のイレギュラーなんぞ平気というわけか。
乗馬って優雅なイメージがあるが、実はチキンゲームを楽しむ要素もあるのだ。
「怖くないように」と乳母日傘でやっているだけでは片手落ちなのかも。
いざという時は「闘える」からこそ、ゆとりある態度になるのだろう。
■恒例の〈他のクラブの人〉の観察も楽しむ。
ひとり目が離せない人がいた。グレーのショージャケットを着たプロの方。
すごいオーラ、素敵、どこの人だろう?
各クラブのインストラクターや関係者も多くいるのだが、それが猿山の猿にしか見えなくなるほど。
おばさんになってから乗馬を始めた者として、年若いおにいさんに「ほら、やって」「違うだろう」と怒鳴られながら馬に乗る姿は痛い。
「お客さんが楽しんで乗れるようにね」と穏やかで端正な雰囲気のまま馬の準備運動する姿に釘付けになってしまった。
4%先生もこの雰囲気に近いのだが、それがさらに貫禄がでてゆとりがある。
年取ったら私もああなりたい!
■日頃の自分の反省も含めて思ったのだが、
髪の毛をバサバサのままヘルメットをかぶるとかっこ悪い! まるで猿。
髪はきちんと後ろに束ねて項をすっきりさせてヘルメットをかぶることを心がけよう。


484鞍目 弧の接線としての外方 [第12章 初級騎座拳安定編]

 2007-05-14(Mon) 合同クラス 通算484鞍目
■爽やかな5月である。
わが家の庭にはバラが咲き乱れている。
馬に夢中で手入れを怠っているにも関わらず、健気に咲いてくれる。
本当は家事も手抜きせず庭も美しくしたいのだが、両立は難しい。
■本日は【毒うま】くんにお相手を願う。
中級の【青雲】、初級の【ムーン】【山桜】の4騎部班。
スピードの速い【毒うま】君をゆっくり落ち着いた走りにすることが第一の課題。
「2cm拳を前に出して楽にしてあげて」
「もちぇさんのバランスが前傾すると速くなりますよ」
「軽速歩では座っているときにぐうとブレーキをかけて」
「もっと軽くそっと」
「もちぇさん、それじゃ足で突っ張っている状態だから、膝から下はまっすぐに下ろして」
ドカドカ走られる状態は以前の1/10に減ってきているし、「ダメだお手上げ」という状態ではない。
しかし、もっとすうと収めて気持ちよい走りを味わっていたいと欲が出る。
■【毒うま】にとってどんな状態が楽なのか、いろいろ想像してみる。
無神経なきつい手綱が嫌なのは、首を上げたり加速することでわかる。
ならば速い状態であえて手綱を緩めると、首がどんどん下がってくるがスピード自体にはあまりかわりがない。
ゆっくり走るのが苦手なのだろうか。
停止の扶助では手綱では止まらないのに脚を後ろにするだけで止まる。
きつい手綱にGO サインが刷り込まれているのかも。
馬の後ろにいて前を軽くしてあげれば【毒うま】だって楽になれるのかなあ。
■とにかく馬のまん中より前にでないことを心がける。
それにしても、背筋が酷使される〜
肘は腰の脇に置いて、腕が前に振り出して前傾姿勢の引き金になることを予防しよう。
蹄跡2周ほど闘ってしまったが、後は何とかなった。
■とくに輪乗りではいつもの「内側向いたら内方譲って」の練習が楽しい。
【毒うま】くんでは〈弧の接線としての外方〉がよくわかるので、内側向いてくれれば外側の存在感が際立ち、内方姿勢をとってくれる時と外れてしまう時の感覚が明瞭なのだ。
外の肘にかかる緊張感が消えたら「内側向いて」と拳をきゅきゅと握ればいい。
また肘につーんとくれば内方拳はふわっと持っているだけ。
馬の雰囲気がすうと軽やかで滑らかになる。
【毒うま】くんと会話している気になる。
人馬ともに楽に動ける時間が1分でも2分でも伸びていくといいなあ。





内方姿勢  [第12章 初級騎座拳安定編]

 2007-05-14(Mon) 合同クラス 通算484鞍目
■ホースショーが終わって、内方姿勢強化月間に突入したもよう。
初級に進級したときから「内方姿勢をとらせましょう」と言われ続けているが、
奥が深くていまだにその実態を把握できない。
■最初に「内方姿勢」を学んだのは、**鞍目【毒うま】グリコ先生のレッスンだった。
丸馬場で、外側の脚を馬体から離し内側の脚を押し付け、内側の手綱をわずかに引っ張っただけで馬の体が弓なりに曲がり「おお〜」と驚いたのを覚えている。
その時は、まっすぐと外方姿勢もやってみて、わずかな合図で馬の体勢が美しく変化することに吃驚した。
■次の段階では、隅角を深く回ったり巻き乗りしたり、蛇乗りをするなかで
「行き先に馬の顔を向けましょう」「ちゃんと向かないのは手綱が長過ぎるから」と注意された。
古くからの練習馬たちは内側に切れ込んでくることが多く、そうなると「内方脚で押して」と指示がとぶ。
この時点では、脚も手綱も使っているつもりの効力なし状態なので、馬が雰囲気を察して動いてくれるだけだった。
■内方姿勢のすごさを実感したのは、初級に復帰して【ベルベット・シート】に乗った時だった。
脚も不十分で手綱だけの合図だったにもかかわらず、内側を向けるとふっと手綱が楽になりリズムブレイクなしで滑らかに回転運動をしてくれた。
【アレフ・ゼロ】でも似たような体験をし、レールに沿って滑り込んでゆくような感覚を得た。
ぐいと引っ張って抵抗されたりスピードが落ちてしまうギクシャクした動きが当たり前だと思う常識を覆された瞬間だった。
「馬なのにかくも滑らかに動いてくれるのか」「これが目指す姿なのか」
自分の実力ではなく馬たちからのプレゼントだった。
その後も、左右のバランスがきちんと取れていると鐙上げでもきれいな輪乗りができる等、時折プレゼントが届いた。
しかし騎乗バランスの悪さはなかなか矯正されず、意図しての滑らかな回転運動は夢のまた夢。
ギクシャクよろよろの運動が続いた。
■【ときめき】や【山桜】など比較的若い馬に乗るようになって、今度は内側に曲げるつもりが外に逃げられる現象を経験するようになった。
「外側の拳を上げないで」「外方の脚で押さえるようにして」と言われた最初だった。
「両方の拳は自分の前で揃える」「両手綱の長さは同じですか?」と注意され、手綱に無頓着だった姿をつきつけられた。
手綱を持つ位置を真剣に気にするようになったのは、ついこの間。
競技会前に折り返し手綱を使う練習をするようになってからだった。
と同時に手綱の張力という感覚も生じて、引っ張る力が強くなって手綱が重く感じられたら脚で推進して馬の頭の位置を上げるといいという一連の流れも理解できるようになった。
それ以前は、馬に引っ張られる感覚が恐ろしくて、手綱をするりと緩めて長くすることしか出来なかったのだ。
■競技会のDVDで上手な方との比較ができ、やっぱり前傾する姿勢や静定できない拳に愕然とする。
バランスの中心にあって動かない騎座や拳がなんとしてでも必要と思えるようになった。
そうしたトレーシングを進める中で、
「行く方向を見て、もちぇさん自身の身体を向けて」
そして「内側向いたら内方譲って」のエクセサイズ。


485/486鞍目 なりゆきで障害 [第12章 初級騎座拳安定編]

 2007-05-16(Wed) 合同/初級障害クラス 通算485/486鞍目
■馬具屋のセール期間が終わって、クラブには新しいゼッケンやプロテクターが目立つようになった。
クラブの物品を借用してもいいのだが、いかんせんかなりくたびれている。
会員の方々はお気に入りの馬に合わせてカラーコーディネートを考えているようだ。
騎乗者とのトータルで調和がとれていると、さらに素敵。
見て楽しむ乗馬である。
ちなみに私はワインレッドのゼッケンがお気に入り。
葦毛にも黒鹿毛にもよく似合うし、黒の馬場鞍にもぴったりだとひとり悦に入っている。
■ひと鞍目の配馬表をみて「よーし」と闘志をかき立てられる。
メルセデス【ムーン】である。
【毒うま】くん【チャンドラ・グプタ】との3騎部班。
■前半戦は気持ちのいい速歩で進んでくれたのに、後半戦は惨敗。
駆歩を出すこともできず馬のやる気をそいで投了。
「拍車をつけた方がよかったかな」
「駆歩がでないとよけい力んでしまうのが原因かな」
「まあ、難しい馬の一頭だから」と4%先生のフォローをいただく。
しかし嫌だという気持ちより「【ムーン】を乗りこなしたいなあ」と小さな闘志がちろちろ燃える。
第一の難関は、馬体が大きすぎて自分の馬場鞍が使えないこと。
クラブの鞍だと座り難いし、鐙の踏み面が摩耗していて不安定極まりない。
まずは鞍の問題から手をつけるべきか。
■汗だけかいて、どっぷり凹んだ後に「乗りませんか?」のお誘い。
「いえいえ、筋肉痛の嵐になりそうなので遠慮します」ときっぱり断ったのに…
「【ヴィーヴロワ】では?」
「【ヴィーヴ】が復活したんですかっ? されば乗せて下さいっ!!」と態度豹変。
「馬場じゃなくて障害のアリーナでやりますけれど、いいですか?」
「もちろん、構いませんとも」とワクワク
■ふた鞍目は、乗り心地の大好きな【ヴィーヴ】で【ときめき】の障害レッスンにお邪魔する。
自分の鞍だと脚の位置もぴたりと決まり、アリーナへ続く森の小径を上機嫌で進む。
昨年の夏以来、8ヶ月ぶりの障害アリーナに出る。
開放感たっぷりで空が広い。常歩で回るのがもどかしいほど広い馬場。
■【ときめき】の後についているせいか、いつもより軽快な軽速歩。
駆歩も難なく出てくれて、先のレッスンのモヤモヤが吹っ飛ぶ。
というより、相当スピードが出ている。
馬上で不安定になることがないので怖い感じはないのだが、
「このままさらに加速する気?」
「ブレーキ効くの?」とやや疑心暗鬼になる。
馬の頭が沸騰してスピードアップしているわけではないので、アレコレすればブレーキがかかる。
「駆歩は輪乗りしましょう」と4%先生が叫んでくれるが、
障害がいくつも置いてある馬場のどこで輪乗りをすればいいのか迷ってしまう。
あれこれ見渡して馬場の隅で輪乗り。
【ヴィーヴ】が落ち着いたところで蹄跡周回へ。
「腰を浮かせて駆歩しましょう」の声。
いよっ、待ってました〜 立ち乗り大好き、ラリホー!
「腰を上げた分、手綱を短く持ってコンタクトを保ってね」と通り過ぎた背中に4%先生のアドバイス。
【ムーン】で駆歩全滅したことなどすっかり忘れて、ラリホー状態。
「楽しい〜」
■「じゃあ、この横木を軽速歩で真直ぐ入って」と5,6本の地上横木を通過する。
先頭の【ときめき】に続いて進入。 
と、「あれ?あれ?あれ?」
【ヴィーヴ】は駆歩で通過してくれている。
指示通りではないけど「これならいける感」が満載。
当初はフラットワークだけのつもりでいたのに、だんだん障害もやってみたくなる。
「もちぇさんもやってみます?」のお誘いに「はい!」と元気よく応える。
クロス障害を速歩で越えてみる。
「障害にまっすぐ向けて」
直前で「座って」
ピョン、パカランパカラン
「じゃあ、そのまま駆歩で行ってみよう」
まっすぐ向けるのが難しい、微妙に斜めになって障害に向う。
「正面を見てるんですよ」
「座って〜」「はいっ」
とわっ、ぶわん、パカランパカラン
いいねえ、気持ちいいねえ、【ヴィーヴ】君のおかげだよ
■「どうです、満足できました?」
「夏の頃に較べて安定感が増してきましたね」と嬉しいお言葉。
「途中の駆歩でかなり速く走っていましたが怖くなかったですか?」との問いに、
「大丈夫でした、速いのが怖いわけじゃないんです」と答える。
馬が「きー」となってコントロールつかない状態で加速されるのが怖いだけなのだ。
「まあ、はやいスピードに慣れておくのもいいことだと思いますよ」と4%先生。
何はともあれ【ヴィーヴ】なら乗り心地が良くて私と相性がいいという根拠のない安心感が、絶大な効力を発揮している。
苦手な馬をつくらないようにするのも重要だが、この馬ならという信頼感も大切だと思う。
ありがとうね【ヴィーヴ】
そして、わたしにふた鞍目をすすめて下さった4%先生にも感謝。




487鞍目 キレ癖がついた [第12章 初級騎座拳安定編]

 2007-05-18(Fri) 初級クラス 通算487鞍目
■やることが沢山あるのに、なかなか片付かない毎日。
うつむいて同じ所をぐるぐる回っているような気になる。
■本日は【アレフ・ゼロ】にお相手願う。
【ムーン】【毒うま】【ベルベット・シート】との4騎部班。
■【アレフ】は名馬だと思う。
今日も最初から元気よく動いてくれた。
【毒うま】のハイスピードについていけず馬間をつめるため、
馬なりの近道をさせるのでなく騎乗者の決めたルートでショートカットさせることにも成功。
しかし、だんだんとノッタリズムの騎乗者無視で内側に切れ込むようになってきた。
やっぱり多くの場面でバランスを崩したり、手綱でぐいぐいやっているんだろうな。
「焦らずにバランスを保って…扶助を段階的に使って…」と自分に言い聞かせる。
「馬と人が楽になるところを探して…」
「馬の動きをよく感じとって…」と必死に言い聞かせる。
でも、どんどん絡めとられていく。
また切れてしまった、私が。
むかっぁ、
「言うこと聞いてよ!」と拍車で一撃、手綱をグイ。
なんだかキレ癖がついてきてしまった。
暴力を振るわれた後の【アレフ】がさくさく動くので、
自分の中で〈動かなくて苛ついたら暴力に訴える〉行動パターンができてしまっているのだろうな。
いやな、こと。
やりたくない、もっと上手く対処する方法があるはずなのに。
自己嫌悪。
ごめんね、ごめんね【アレフ】痛かったよね。
レッスン後「あそこで叫んでいたでしょ」と部班を御一緒した方に言われる。
情けなく恥ずかしい。
■思い通り動かない馬に対して、いきなり暴力的な扶助を使ってしまう自分が嫌だ。
キレ癖がついてしまった自分が危険。
「むかっぁ」が短絡的に暴力に結びつくなんて、このところ世の中をにぎわせている事件と同じかも。
どうすればいいのか… 深く悩む。


488/489鞍目 目指すはタフネゴシエーター [第12章 初級騎座拳安定編]

 2007-05-21(Mon) 初級クラス 通算488/489鞍目
■すがすがしい朝。
庭の手入れもようやくめどがついた。
ことしは【ニュードーン】が長く枝を伸ばし数多くのつぼみをつけた。
シェルピンクのバラが生け垣一面を覆う様を想像するのは楽しい。
新緑が輝いて乗馬クラブでも美しい季節を堪能する。
■先週の反省から「馬に乗せてもらうんじゃない私が動かすんだ」と決意も新たに配馬表をのぞくと【ヴィーヴロワ】の名前がある。
あれ? 闘う気でいた私としては拍子抜け。
前乗りをしてもらっている【ヴィーヴ】は右に左に入念にストレッチ。
これなら彼とダンスが踊れるかも。
良き日よき配剤に感謝する。
本日は【毒うま】君と2騎部班。
技量もキャリアも似た者どうしで本来の初級レッスンになる。
■一連の準備運動の中で拳を静かに一定の位置におくよう注意される。
そして巻き乗り輪乗りをしながら内方姿勢をとっていく。
以前は教官から指示されないと脚も拳もどうしたらいいかわからなかったが、いまではあちこち引っ張ったり押したり握ったり緩めたりと人形遣い並みの作業をこなす。
めざす所は無理なく滑らかにカーブをすすむ動き。
すうとレールに乗る時もあるのだが一瞬だけ。続かない。
■駆歩は、常歩で巻き乗りをし蹄跡に出るところで発進の練習。
「外方を緩ませないで」と注意がとぶ。
【ヴィーヴ】は手綱にうるさいことを言わないので私が何をしても駆歩は出してくれる。
先頭を行く【毒うま】の方が今日は調子が悪いらしい。
あっという間に追いついてしまうので内側に逃げる。
何度か繰り返すうちに「よし、内側から追い抜いてそのまま蹄跡を走ってしまおう」と野望を抱く。
ところが、「追い抜いちゃいけないんだよね」と【ヴィーヴ】は【毒うま】君に並んだ途端にビタ止まり。
〈初心者の部班のお約束〉だから、確かにその通りなんだが… 何度やってもぴたっ。
事態を察知した4%先生が「抜くと決めたら馬には『行け』とちゃんと伝えて下さいよ」とおっしゃる。
つい、動いていたらそのまま動き続けるだろうなんて考えるが、馬は自分の判断で動く生き物なのだ。
自転車じゃないんだから、「止まるんだよね」ときたら「違うよ行くんだよ」と伝える手間を省いちゃいけない。
場面を変えて、ようやく駆歩で内側から抜くことに成功。
かなり手前から走るルートを想定して「ここを走るんだよ」と伝えていないと、うまくいかないらしい。
初級馬場の部班レッスンとしては、かなり勝手な事をしている自覚がある。
教官の指示なくして先頭を追い越すなんて、普段はやらない。
ただ今の私には、馬にビタ止まりされて「はい左様ですか」と引き下がるわけにはいかないのだ。
相性のいい【ヴィーヴ】だからこそ、苦手な駆歩で馬にきちんと伝える努力をしたい。
■ところで、ペガサスの乗り心地と表現される左手前の駆歩がいつもと違った。
なんだか内側に倒れ込んでくる感じ… ちょっと気になった。
■その他には速歩でのる練習も延々続く。
【ヴィーヴ】がクラブに来たばかりの頃は「速歩の反撞が大きくて乗り難い」と言われていたが今ではまったく問題ない。
「鐙を踏むことを意識して」
「外方の脚を前後に動かせるように」と輪乗りで指示されるのは、
内側に落ち込んで外方の鐙が踏めなくならないようにとの配慮なのか? 
エクセサイズの意図をこちらが類推しないとわからないレッスンは、相変わらず。
馬と気持ちよく速歩していると「停止の準備して、はい停止」と号令。
バランスバックして両脚をやや後ろに引いて〜手綱を軽く握ると、ビタっっ!
なんと、まあ。50cmの高さからストンと飛び降りるような華麗なる速歩からの停止。
四肢もほとんど揃っているじゃありませんか。
「障害馬【ヴィーヴ】で馬場の経路をまわってみたいなあ」と野望を抱かせるひと鞍であった。

■乗馬日和に誘われてふた鞍目は【霧丸】さまにお相手を願う。
ビジターでいらした方が【ベル】に乗って2騎部班。
このレッスンでも速歩姿勢の安定化がメインになる。
■【霧丸】さまの速歩はバネの効いた気持ちのいい反撞なのだ。
障害や初心者を担当することが多いから、きっとみんな気がついていない。
後ろのビジターの方が「どうしても前屈みになっちゃうんですよね」と教官に話しているのを聞くと、「そうそう私もそうだった」と身近に感じる。
ここまでくると鐙を上げても手綱を伸ばしても、なんでもござれの気分に至る。
「速歩はいいですね」「鞍付きもだいぶ良くなってきたし」と言われるのは、跳ね上げられる感じがなくなるとか馬の上に座っていられる状態を指すのではなくて、速歩でもいつもと変わらず自由でいられる感覚をさすのだろう。
■反面、駆歩では不自由である。
なんとか発進しても蹄跡1周で速歩に落ちる。
「ちょっとスピードが速くなるけれど、そこで鞭使ってみて」と指示がでる。
ばらけてしまう感じはあまりないのだ、馬がここでやめるんでしょと急にコンセントを抜くような感じになる。
う〜ん、私に「ずっと駆歩続けるのだぞ」という気迫がないから駆歩クラスのつもりで一周したら終わりと【霧丸】が判断しているのだろうか?
駆歩でばらけてくる感じは【山桜】や【アレフ】で顕著にわかるのだが、【霧丸】さまはわかり難い。
■これまで自分のテクニックやバランスばかりを問題視していたが、このところ馬がどう判断して動いているのが気になるようになった。
「あそこで止めていいんだよね」「走り難いから止まるね」「こっちに行けと思った」etc.
それに対して「今回は止まるな」「やり難いけど頑張れ」「わかり難いけどこっちだ」と自分の要求を伝える努力を放棄しないでいようと思う。
でも、ときどき相手がコミュニケーション可能な生き物であることを忘れる。
動かないと「動かせない自分が悪い」「今日はまあいいや」と対話の窓口を閉ざしてしまう。
馬との粘り強い交渉ができるタフ・ネゴシエーターになることが、これからの目標だな。
■レッスン後、お手入れの最後にタンポポとクローバーの草地でプチ散歩する。
馬体が乾くのを待つのに洗い場に繋いだまま放置するのが嫌なのと
「主はわれをみどりの野にふさせ、いこいの汀にともないたもう」という一節を思い出し心安らかになるからなのである。







490鞍目 折り返しの調整方法 [第12章 初級騎座拳安定編]

 2007-05-23(Wed) 合同クラス 通算490鞍目
■もうそろそろ500鞍目が近づいてくる。
やだなあ、これだけ乗っても未だに駆歩がヘタ。
「おばさんは人の3倍かかる」と言われて始めたから、170鞍程度の実力と思って自分を納得させる。
■最近のクラブでは、初心者の中高年女性をよく目にする。
一人で来て心細げに騎乗時間を待っていたり、
2,3人のグループでわいわい楽しそうにおしゃべりしていたり。
さて、この中の何人が中級クラスまで進級できるのか?
40歳を過ぎて始める人の上達の道のりがとっても気になる。
何気なく上手になってしまう人って、どんな特徴があるのだろう?
頑張っても私みたいに〈見るからに下手〉な人が変化していくのには、どんな働きかけが必要なのだろうか?
こんなことがわかってくれば、無駄な回り道をしなくて済むのにと思う。
■鞍数を公表するのが苦痛になった本日、配馬表をみると【時鮭】 
「なぜ今【時鮭】なのか?」と不思議に思う。
そう言えば去年も部内競技会が終わったあとは【時鮭】で〈手綱ではなく脚の扶助で馬を方向転換させる〉練習をしたのだったと思い出す。
「ふうむ、手綱でゴチャゴチャする癖がつく前にという配慮か?」と勝手に推測。
馬装準備をしていると4%先生が、
「今日は折り返しを使いましょう」
「手綱の調整の仕方を練習しますね」とレッスン内容の予告をして下さる。
バリバリの障害馬【時鮭】に折り返し ?!?
4%先生がレッスン内容を事前に語る !?!  
いったいどうしたんだ?
3月の競技会はローカルルールで「折り返しの使用可」だったため、
デビュタントの私は取りあえず「使いましょう」とやっつけで練習して使用しただけだった。
「なぜ今折り返しなのか?」
謎が謎を呼ぶ。
■レッスンは【アエラス】と合同クラス。
馬場を分けて、それぞれの課題練習になる。
2ヶ月ぶりに持つ折り返し手綱は違和感たっぷり。
どこをどう持って何をどうすればいいか、わからなくなっている。
「そう、手綱が小指側で折り返しが薬指ではさむように」
常歩しながら4%先生の解説授業開講。
「他にもやり方はあると思いますが、僕のやっているやり方で」と前置きして、
「手綱をとる時は、一度にぐうと引っ張ってくるものではありません」
「片方ずつ様子を見ながらです」
「その時に、よいしょと腕を伸ばして手綱をとると上半身が前屈みになります」
「それをするとバランスが崩れます」
ああ、手綱をとるたびに「腕を伸ばして前傾するのはダメ」と注意されているあれだ…
「短くしたい逆側の親指と人差し指を使って、反対側の拳から手綱を引っ張り出すんです」
拳から余っている手綱の部分を逆側の手で操作するだけなので、拳の位置が前後に大きく動くかないのだ。
「右左片方ずつ」
「手綱も折り返しもピンと張っている状態まで調節して下さい」
合計4本の紐をあやとりするように左右の指でつまんで引っ張る。
「折り返しは、ピンと張っていても馬のお腹とはみ環の間にややたるみがあるのが良い状態です」
「馬がね納得して顎を下げている時にそうなるんです」
なるほど、ハミから拳までは4本の紐がピンと張っているように気をつけるのだ。
そして、折り返しの下半分がピキーンと張っているのが「折り返しだけ強くなってますよ」と注意される状態なのか。
とはいえ、馬上から折り返しの下半分はよく見えない。
晴れた日は馬場に出来た影を見て、緩んでいるか張っているかがわかるのだが…
「折り返しはいくらでも短くできるんです」
「一度やってみてしょう」
手綱と違って馬がグイと持っていくことがないので、確かに拳からどんどん折り返しを引っ張り出せる。
なんだか【時鮭】の首が縮こまって窮屈そうになってきた。
「では今度は折り返しの緩め方です」
手綱のように馬に持っていかれて知らずに緩むということがないので、こちらが意図して緩めてあげなければいけないのだ。
「(甘い拳から)スルッと緩んでいくというのもありますが」
「短くする時と同様に反対側の手で拳の中に押し込んでいってみて下さい」
押し込むというのはやり難い動作だなあ〜という表情を見てとったのか、
4%先生は「拳より馬側の折り返しを引っ張るためにはどうしても前傾してしまうんですよ」と解説して下さる。
なるほどねえ、今の私に大切なのは〈何かするたびに前傾になること〉を極力避ける意識を持つことなのだとよーくわかった。
いつでもどこでも女王陛下のパレードのように偉そうに乗っているべきなのだ。
■講義の後は、常歩速歩での実習。
【時鮭】は元気がよくて脚の扶助にちゃんと応えてくれるので、手綱の感じもわかり易い。
調整をしていく中で、手綱や折り返しがきつくて「うぐぐぐ」となっている感じとか、
緩め過ぎて「どこいっちゃたの」という頼りない感じとか。
若い体育の先生みたいな、はっきりすっきり明快なところが好き。
特に、速歩の環乗りは絶品。
「いい感じに手綱の調整ができてますよ」「乗り心地もいいでしょ」と言われて、思わずニンマリする。
■駆歩は…
2ポイントから3ポイントに変わると馬がだら〜と伸びてくるのがわかって、速歩に落ちる。
「座る位置が変わるのだから、手綱の長さも調節して!」と声をかけられるのだが、
パカランパカラン状態では4本の紐がこんがらがるるるる〜
悔しいけれど、ちょっと今の私には容量オーバーだった。
「馬が前に伸びてしまう時はちゃんと手綱で支えてあげられてないんですよね」ともたつく手綱操作の反省を語っていると、
「後ろから前に馬を押し出してあげればいいんですよ」と4%先生。
あらら、やっぱり推進か〜 いつもここにもどってくる。




491/492鞍目 内方姿勢の天才 [第12章 初級騎座拳安定編]

 2007-05-24(Thr) 初級/合同クラス 通算491/492鞍目
■今週は青空に恵まれた。
天頂から突き刺すような日射。紫外線対策強化期間に入った。
ところが、日焼け止めが刺激になったようでニキビ突っ張り感などあらたなお肌のトラブル発生。
毎日建物の中で過ごしていた頃は、こんな悩みなかったのに。
ヘルメットをかぶるから、乗馬の後は髪の毛がグジャグジャ。
馬の手入れをするから手も爪も荒れる。
乗馬クラブに行くと決めた日は、おしゃれしてどこかに出かけるゆとりはない。
いきおいクラブ以外には何処にもいかない日々が続くのだ。
■本日ひと鞍目は【ベルベット・シート】
【アレフ・ゼロ】と2騎部班でごんちゃん先生のレッスンを受ける。
「じゃあここでやりましょ」とにこやかに馬場の入り口を開けて下さる先生。
「手綱を伸ばした軽速歩で蹄跡を回りましょう」と指示が出る。
あれまっ! 初級クラスの人馬がいる時は 20m×40m の大きさになるよう移動ラチでわざわざ馬場を仕切るのに今日は何もない。
この広〜い馬場一杯駆け回ってよろしいのですな。
【ベル】には「ちゃんと動いてもらうよ」と初めの段階で伝える。
伸びやかに前に出るまで舌鼓や拍車、長鞭を使うことを躊躇わない。
動き出してもエンジンの回転数が下がる気配がしたところで拍車を使う。
「拍車が馬体にあたるから脚が後ろに流れるのはよくない」と散々注意された逆手をとって、拍車を使うつもりの時はわざと脚を後ろに流す。
【ベル】が反応してくれたら、鐙を真下に踏み下げるよう意識してふくらはぎだけの推進に切り換える。
ふむふむ、いい感じに準備運動できる。
■いったん馬を止めてネックストレッチをつけてから、本格的な運動に入る。
広ーい馬場を使って、巻き乗り環乗り3湾曲、中央線に入って斜め横足と途切れることなく運動が続く。
最初は軽速歩だったはずなのに、いつの間にか速歩での運動。
馬エンジンの回転数を下げないように気を張りつめて脚を使う。
スピードと気合いが命。
内方姿勢をとらせると芸術的なスムースさで回ってくれる。
どうしてこんなに騎乗者を楽にさせて滑らかに回れるのか?
【ベル】って内方姿勢の天才だと思う。
60m の長蹄跡で歩度を伸ばしたり速歩からの停止をしたりと馬場的な運動が、気持ちよく決まる。
こんな運動がいつでもできればしあわせなのに…
■駆歩になると暗転。
発進でモタつくのは、まあ仕方ないとしよう。
【ベル】の駆歩って乗り難い。ギッコンバッタンしてすぐ速歩に落ちる。
どうしたら気持ちよく走ってくれるのか?
何をどうしたら【ヴィーヴ】や【アウグス】のような滑らかでフワッとした駆歩になるんだ?
これまで「全て自分が悪い」のひと言で片付けてきたけれど、駆歩を続けてくれて操作性の向上する方策があるはずなのだ。
もっと「後ろから前へ馬を押し出し」てやればいいのだろうか?
一歩ごと拍車でグイとする? 鞭を使う? 
駆歩で馬を前に出す方法にいまひとつ効果を実感できない。
■ううむ〜【ベル】と険悪な雰囲気になる前になんとかしなければ。
と先程の速歩とはまったく雰囲気の変わってしまった人馬に、ごんちゃん先生が声をかけてくれる。
「もちぇさん、今度は鐙上げ速歩でいきましょ」
「リラックスすると脚はストンと下に伸びるのに、力が入ってくるとやや膝が上がってくるようです」
「腿の付け根のところを伸ばすようにすると、お尻が後ろにきゅっと集まって座骨がしっかり鞍につきますよね」
「座骨が一定の場所に同じリズムであたっていると馬も気持ちよく速歩続けてくれますから」
鐙上げ速歩で、腿の付け根を伸ばすようにして楽になるポイントを探す。
かなり鞍の前の方に跨がる状態になる。
腹筋背筋の力を抜いてほっと鞍に腰を下ろしてしまうと、途端に膝が上がってくる。
腰を下ろして楽はできないが、座骨がきっちりはまると馬と人の全体に無駄な力みがなくなる。
こんな時は速歩からの一発停止も可能なのだ。
■ごんちゃん先生は、スパルタともいわれる運動量の多いレッスンをして下さる。
広い馬場でたっぷり運動したので疲労困憊。もう充分。
「脚を使うことを心がけてもらったせいでネックストレッチをつけていても、それに頼らずに【ベル】の頭が下がっていたのでよかったですよ」と講評をもらって無罪放免。
「駆歩は今後とも精進します」と今後の抱負を述べるが、〈駆歩での推進〉ってまた一つの壁に突き当たる。
速歩までは自由になった手足と気合いで何とかなったのだが、駆歩では打つべき手がないので馬に負けてしまう。
これも速歩と同じで手足が自由になれば、自然とあれこれ馬に働きかけられるようになるのか?

■ひと鞍で充分なレッスン量だったにもかかわらず、今日の予約は2鞍入れてあったのだ。
がんばらなくっちゃ。
■ふた鞍目は【毒うま】くん。
【チャンドラ・グプタ】【ヴィーヴロワ】に乗る中級の方々との合同レッスン。
4%先生は馬装中に折り返しを持ってきて下さって、
「昨日の復習をしましょう」と宣わく。
■馬装点検では「ん〜?」右側の折り返しが手綱の環にくぐってしまっているらしい。
「最後に手綱と折り返しが別々にさばけるか確かめてみるといいですよ」と教えていただく。
「みんな最初は間違えながら覚えますから」
いつもやさしいフォローを忘れない御仁である。
■教官がまん中に立って適宜アドバイスする各個乗り教習スタイルは、今回で3回目か?
「周囲に視野を広げましょう」
「大丈夫、上手な人が避けてくれますから」と言われるが、大丈夫ではない。
駆歩に不自由している私は、
「きゃあ〜こっち来ないで」「発進失敗してグジグジしている時は近寄らないで」
「駆歩で対面したらどうしたらいいかわからない」
「怖いと突然進路変更しますから、追跡追い越し禁止です」とふらふら危険運転ライダーなのだ。
もっと駆歩が自由自在に出せるようにならないとなあ。
■【毒うま】くんに折り返しをつけて乗るのは今回初めて。
手綱を強く使うと首を上げたり加速する彼なのに、そんなそぶりがまったくない。
特に隅角で内方姿勢を意識すると信じられないような楽な瞬間がくる。
【ベル】で時折味わうどこにも力みのない滑らかな動き。
手を振りほどかれてスカスカになったり、遠くに離れてもどかしくなったり、逆にグイイと強くつかまれたり引っ張られる感じとは異質のもの。
「あっ. らくになった」のひと言でしか表現できない。
隅角通過の2,3歩しか続かない一瞬のきらめき。
乗馬って芸術かも… この麻薬のような不思議な瞬間のために馬に乗り続けるのだから。
■不自由な駆歩。
軽い扶助で駆歩が出てどんどん走ってくれる印象の【毒うま】くん。
ところが、折り返しをつけているせいか前がつまった感じの駆歩になる。
この詰まった感じが大の苦手なのだ。ヘタをすると上半身が振り抜けて舟漕ぎ駆歩になってしまう。
「こういう時は絶対に推進が必要」と経験が語るが、駆歩の推進ってどうやるの?
蹴ってみるけれど解決策には程遠い。
「内側に傾かないで」と注意がとぶ。うええ〜またもバランスが崩れてくる。
これまで駆歩が怖くて、駆歩の推進なんてまともに考えたこともなかった。
教官から「鞭使って」「蹴って」と言われてこわごわ使うのが精一杯。
黙っていても同じリズムで駆歩してくれる【山桜】や【ヴィーヴ】に全面的に頼っていた。
今日のふた鞍で、自分の課題がはっきりした。
駆歩の推進に取り組むべし! バランスが安定してくればもっと意図的に脚がつかえるはず。
ただ乗っているだけではなくて調整しながら走らなければ。
■レッスンが終わって「今日は何か学べました?」と問いかける4%先生。
部班で事細かに号令を出しアドバイスしたり解説するレッスンに慣れきった私には、
各個乗りレッスンをしながら自己完結的に練習し、最後に教官と意見交換するスタイルに目が白黒する。
まるで中学生が大学院のセミナーに割り込んでいる感じ。
「自立を促されているんだな…」と寂しくもなる。
「ヘタだから先生教えて下さい」と甘えるのもいい加減にして、自ら馬と対話して学んでいかなくては。


493鞍目 Get well ,Vive. [第12章 初級騎座拳安定編]

 2007-05-28(Mon) 初級クラス 通算493鞍目
■今日は【ヴィーヴロワ】が相手を務めてくれる。
【山桜】【時鮭】が一緒の3騎部班、ごんちゃん先生のレッスン
■【ヴィーヴ】は馬房から連れてくる時、
「あれっ?足音が変だな」と思った。
ブラシがけで右側の肩に触ると「くわっ」と振り向き前掻きをする。
「どした?痛いの?」
案の定、ごんちゃん先生から
「軽速歩をする時は右手前から始めて下さい」と意味深な指示が出る。
並足をひと通り済ませて速歩を出すと、ガックンガックンとひどい。
「ある程度動かしているうちにスムースになってきます」
「昨日からなんですが」
「前はしっかり持って、ハミに出すようにした方が馬も楽だと思います」
とのこと。
運動した方がいい場合もあるから、必死になって乗る。
ガクガクした動きは、運動しているうちに良くなってきたが…
細かい運動はせず蹄跡行進がメイン。
駆歩はこれまでになく長時間続く。こちらがぜいぜいしてしまった。
■【ヴィーヴ】の具合が早くよくなって欲しい。


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