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587鞍目 パートナーシップ [第14章 初級駈歩向上編]

 2007-11-01(Thu) 初級クラス 通算587鞍目
■カレンダーをめくって、霜月に。
この時期特有の暗く煙ったような雨の日が趣き深い。
肌寒く気が滅入るばかりで、紅葉した街路樹すら寂しく感じられる。
でも、まだ凍える冬には間がある。
終末を予感させるけれど今ではない。
長いお別れのはじまり。
■昨年同様、出稼ぎの準備が始まる。
馬の事だけを考えていた日々に、突如として割り込む異形の現実。
馬に乗って手入れをし散歩させながら、馬と人しかいない世界を浮遊していたのに…
楽園から引き戻されたような気分を味わっている。

■本日のお相手は、古き戦友の【山桜】
【ムーン】との2騎部班で、ごんちゃん先生に見ていただく。
小さめの馬場で朝一番のウォームアップから始める。
「最初なので反応が鈍いことがありますよ」と言われるが、駈歩発進もピタリと定点から出る。
今の私には、文句のつけようがない。
■運動会にむけて、こまかなパート練習となる。
速歩は私が普段乗っているよりも、もう一段元気に動かすようにと言われる。
おっとり乗っていると、前進気勢の不足と評価されるらしい。
「やるぞ、やるぞ」という沸騰寸前の状態が理想らしい。
【山桜】はホットになりかけても、すんなりと落ち着いてくれるので安心していられるのだが、この状態は心臓に悪い。
特に【山桜】は身体が柔らかく敏感だから、ちょっとした拳や脚の左右差でくねっと曲がったり、駈歩を出したりしてくれる。
沸騰寸前の馬と喧嘩しないで、氷のように集中し切ればすごいだろうなと思う。
あこがれなのだ。
ぴーんと張りつめた緊張の中、一瞬でも均衡が破れたら暴発しそうなパワーをギリギリでコントロールして経路を回る。
その根底には「この馬を心から信頼している」「この人間を信頼している」という人馬相互の絆が感じられるさま。
いいなあ。
妄想の世界が広がってしまうけれど、【山桜】とはその片鱗を味わせてもらっている。
■定点からの駈歩発進や輪乗り、駈歩からの下方移行など難所パートのおさらいをする。
ほぼ思い通りに動いてくれる【山桜】に大船に乗った気分にさせてもらう。
去年の今頃は、無難に経路を回れたのは1度きりで「お願いだから暴走or省エネ走行しないでね」と祈るような気持ちだったのを思い出す。
「駈歩輪乗りが膨らみがちな時は、外側の脇を締めるようにしましょう」
「速歩入場停止&速歩発進の時に、前肢はちゃんと出るが後肢が左右にぶれ易いので、脚の扶助は左右差なく前にドンと押し出すつもりで」とごんちゃん先生から【山桜】騎乗時の留意点を教えてもらう。
■トラブルがなければ【山桜】が主戦馬になるようだ。
彼との2007年を誇れるよう精一杯頑張ろう。 おー!


588/589鞍目 乗り心地 [第14章 初級駈歩向上編]

 2007-11-02(Fri) 初級クラス 通算588/589鞍目
■このところ現世の雑事が多くて、日々の暮らしにおける馬係数が低下している。
しかし、馬の背中をなでていると実感が戻ってくる。
ゼッケンをのせる前に、馬の背骨に沿ってゆっくり騎甲から尻尾まで。
「この背中に支えてもらっているんだなあ」
骨のゴツゴツ感と背中の滑らかさを感じながら何度もなでる。
肌寒いので、この温かさ柔らかさにめろめろになる。
「ああ、馬だ〜」
馬エネルギーのチャージ完了。
■今日は変則的に午後の騎乗になる。
ひと鞍目は【アウグスティヌス】
【山桜】との2騎部班で4%先生にみてもらう。
■【アウグス】はややご機嫌斜めな感じでゴネゴネする場面が多い。
しかーし! 自分のことはさておいて、
この馬の乗り心地は、史上最高 !!!!!! 次元が違うと思う。
ここまで気持ちよく乗れるのに話題沸騰しないのが不思議なくらい。
もしかして側対歩しているのかと思うほど、滑らかで弾力があってすうと前に出てくれる。
乗るたびに感激している自分が滑稽だ。
■駈歩では4%先生に外側の手綱を注意される。
「外側で馬を回すように」
定型文のようで便利だが、人や馬の状況でその中身は千差万別。
手綱を長いままにしない、緩めない、脇を空けない、開き手綱を使う、内方を緩める〜 やる事は沢山ある。
理想は、傍目ではわからないようなわずかな動きなのだろう。
でも、現状はバランス不良による各パーツの遊びが大き過ぎる。
騎乗の上手下手は、この遊びが多いか少ないかなんだと思う。
しかたない、今は大きく動いてガタピシ騎乗するなかで何とかしよう。
■最後に2課目経路を回ってみる。
【アウグス】は駈歩ゴネゴネモードなので定点からの発進、継続ができない。
ダメもとの意識があるので落ち込むことはないのだが、
4%先生からは、
「駈歩がでないまま速歩で慌てて発進させようとしても、かえって出にくいです」
「そのまま速歩が続くと、経路では不実施と判定されてしまう」
「それなら、いったん常歩に落としてから落ち着いて駈歩を出した方が成功の確率が高いです」
といつもの焦り癖を戒めるアドバイスをいただく。
そうなのだ、【アウグス】に限らずどんな馬でも不測の事態は起こりうるわけで
このアドバイスは普遍性のあるものだ。
■それ以外の速歩は口笛を吹きたくなるほど乗り心地がいい。
歩度を伸ばしても転げ落ちそうにならない速歩って、本当に素敵!

■ふた鞍目は【毒うま】君と。
【アウグス】が関節や筋肉の連携が緊密でぐっとまとまった乗り心地だとすれば、
【毒うま】君はいろいろな関節がゆるんで外に開いてしまっているのではと思えるような乗り心地なのだ。
どんどん加速する走り方も、前へ外へ逃げるような感じで求心力をとらえられない。
私には難しい馬なのだ。
続けて騎乗する機会では、このような馬の違いが鮮烈に感じられる。
引き続き4%先生のご指導で、今度は駈歩クラスの方@【アウグスティヌス】との合同レッスン。
■速くなりがちな【毒うま】のぺースを抑えるように乗っていると
「拳をほんの少し前に出すようにして」といつもの不可解な指示がでる。
輪乗りをしていても
「蹄跡沿いを走る時は内側の手綱を楽にしてみて」と言われる。
取り立てて馬と綱引きをしているつもりはないのだが、といぶかしく思っていると
「軽い馬に乗っていると知らぬ間に手綱がきつくなるんです」
「馬の口が楽にならないと、どんどんエスカレートして止まらなくなりますからね」
【毒うま】君は手綱を引かれて苦しくなると首をあげてくるから、その分手綱が短くなって持ち直してさらにきつくなる連鎖がうまれるらしい。
なるほどなあ、意識して馬の口を楽にしてあげなければ。
【アレフゼロ】と逆である。
手綱を持てば持つほど走ってくれるのが馬なのだ。
■知らぬ間に手綱を持っているのは、バランスが悪く手綱にぶら下がっている時にもあり得る。
というわけで、手綱が緩んでいても姿勢が変わらないようにと変則軽速歩の練習となる。
〈2回立って1回座る〉いつものパタ−ンだけでなく、〈1立ち2座る〉〈2立ち2座る〉など自分のバランスだけで動けるように練習する。
その後は速歩の練習も。
【毒うま】の速歩は、左右のブレが大きい。
意識して左右の座骨にのるが、上下する振幅にも左右差があるような感じ。
難しいお馬さんだ。
■クリアな駈歩発進にも苦労する。
私が初級クラスに進級した最初の頃は、軽くてほとんど何もしなくても出てくれたのに、今ではグウと矯めてからでないと出ない。
そして、うしろから【アウグス】が追いかけてくる。
どうも競馬モードになったらしい。
半馬身差まで迫る。
あやうく差されるところで「速歩、軽速歩」の号令。
前を走っている分には何ともないのだが、【アウグス】に乗っている人が怖がりでないことを祈る。
■夏の頃の完膚なきまでに叩きのめされた騎乗に較べれば、楽しく乗れた。
「もちぇさんが進歩したからですよ」と先生が持ち上げて下さる。
まあ、乗り心地の差がわかるようになった程度でも進歩のうちだ。
今はそれで良しとしよう。

■明後日に迫った運動会にむけて経路の練習する人が多い。
いつもの午前中常連とは違う方々の様子を眺める。
「ううむ、2課目経路デビューですな」
「今回もいつも組む馬と一緒ですね」
「あれれ、常歩パートをとばしませんでしたか?」
自分が慣れてきたせいか、
他の人が苦労している所に「そうそう、難しいよね」と共感してしまう。
うまくいかないと嘆いている人の背中にそっと囁く。
「私もそうでした!」
「去年は私が馬場の中でめちゃくちゃな経路を走り倒してますから、それよりはマシですよ」
それぞれ似たようなことで悩むんだ。
まっとうな苦労の道を順調に歩んでいるじゃないか。
みんな、がんばれ! 


590/591鞍目 手綱を短くって言われても [第14章 初級駈歩向上編]

 2007-11-07(Wed) 初級クラス 通算590/591鞍目
■雲ひとつない青い空に黄色に輝く銀杏並木が映える。
肌寒いどんよりした日が続いただけに、小春日和の穏やかさが心にしみる。
我がクラブも、オータムホースショーを終えて普段の練習に戻る。
■本日ひと鞍目は【とら】ちゃん。
中級の方@【青雲】、マダム@【チャンドラ・グプタ】との3騎部班で4%先生のご指導を受ける。
運動会が終わってそれぞれ新しい課題にとりかかるべく、これまでの配馬とは趣が違ってきている。
私はとにかく騎乗姿勢と駈歩の随伴をなんとかしたいのだが…
■休馬明けの朝一番ということもあり、常歩での巻き乗りなど馬のストレッチを多めに取り入れる運動メニュー。
【とら】ちゃんは、いつものように右に曲がりにくいとか虫を気にするなどの操縦困難を伴うが、途中から左右差がなくなってくるような感じ。
ウォームアップでの駈歩を終えていったん常歩で一息ついたあたりからである。
4%先生は「馬が集中しだしたからですね」とおっしゃるが、
何をすると集中させられるのか? 
自分で乗っていながら、何が功を奏したのかわかっていない。
■「手綱は3番目の目印の所で持つようにして」
「短く持てないなら、まずは脚を使う」
「脚の効きが悪いようなら、鞭で脚位置を刺激して注意喚起してみて」
私が普通に持つとどうしても4番目になる。
3番目をしっかり持とうとすると、緩ませないで持つ握力が必要で、常に脚で推進しなければならない緊張状態に陥る。
ここで「ほへ〜」と弛んだままにしたら良くないとわかるのだが、緊張の解ける一瞬がないまま、流れにのまれてうやむやになっていく。
この流される状態は気持ち悪いなあ。

■ふた鞍目は【毒うま】くん。
【アウグスティヌス】【時鮭】の3騎部班で同じく4%先生のレッスン。
■先のひと鞍目が、やや重く右が固めの馬だっただけに、どんどん前に出てくれる馬は自分の騎乗に集中できるゆとりがある。
「軽い馬ほど手綱がきつくならないよう気をつける」と前回の【毒うま】で学んだので、ブレーキをかけたり曲げたりと手綱を使うたびに「ちゃんと緩めているか」の確認をする。
手綱の滑り止めの右4番目が取れているので、(多くの人が持つから取れたと考え)そこを定位置として持っていると、
「もっと短く持てます、拳を自分の前で揃えて置ける長さで」
「【毒うま】はピッチマークの3番、2番でもいいくらいだから」と教えてもらう。
ええー? こんなに短く持っていいんですか?
時に【毒うま】は首がクイと曲がり騎乗者の近くまで来てくれるのだが、実際にはハミの手応えがなくスカスカになってしまうことがあり、あえて短くするのに抵抗感があった。
拳に感じる手綱の張力が一定の時は、3湾曲も巻き乗りも気持ちよく決まるのだが、ひとたびハミの手応えがなくなると馬の体が斜めに走っているように感じられるなど、すべてが緩んで崩れていくみたいだった。
■駈歩では、3頭同時に走るのがスリリング。
追い抜かれそうになったり、追突しそうになったり。
いずれも血気盛んなスピード系の馬。
前方で停止中の馬を発見する等、駈歩の勢いを削ぐ場面がたびたび出現する。
「ちょっと待って」と私が気にするので発進がもたつく。
駈歩が出にくく速歩になってしまう状態を「馬が伸びているから、いったん常歩に落として!」と注意されて、ようやく「伸びた馬」を縮める実感がつかめてきた。
その後は速歩からの出し直しも順調にいって、駈歩は気持ちよく乗れる。
■「もちぇさん、拳は鞍の前に」
「手は下に落としておくように」と4%先生が注意して下さる。
そうそう、拳を動かさないでおこうと意識すると、結局身体の揺れと一緒に動いていることをビデオ姿で発見して、これは肘を開閉することで揺れを吸収しない限り解決できないと思い至ったのだ。
拳を動かさないために肘をやわらかくする。
ちょっとはできたかな?
無理なく乗れる駈歩をしてくれる馬でないと、なかなか自分の姿勢を直せないのが悩みだ。

■レッスン中の休憩時間に、4%先生に尋ねられた。
「こんどのホースショーはどうでしたか? 楽しく乗れましたか?」
「はい、もちろん!」
「お察しの通り、すごく楽しかったです」 
準備運動から待機馬場、経路に至るまで、何の翳りもなく馬に乗る経験をさせてもらったのだ。
「馬が動いてくれない、暴走したらどうしよう、駈歩がでないし続かない、準備馬場で各個乗りするのが怖いetc.」といつも不安が暗い影のように付きまとっていた。
それが今回は、まったくなかったのだ。
来てくれた家族に、
「ほら、見て!」「馬に乗れるようになったのよ」と笑顔で手を振る幸せ。
初めて補助輪なしで自転車をこげるようになった時のような高揚した気分だった。
「楽しんで乗るってことは大事ですよね」とおっしゃる先生。
いやあ、ここまで来る道のりの長かったこと。
ようやく〈馬に乗せてもらう〉から〈馬に乗る〉へ変わることができたと思う。

*** オータムホースショー関連の記事は、後ほどアップします


592鞍目 馬を伸ばさない [第14章 初級駈歩向上編]

 2007-11-08(Thu) 初級クラス 通算592鞍目
■とうとう立冬。暖かな小春日和。
■本日は【とら】ちゃんがお相手を務めて下さる。
彼は冬毛がもふもふと伸びて、かつての拍車痕も目立たなくなった。
つやつや輝く夏の薄い皮膚もいいけれど、ぬいぐるみのような冬毛もかわいらしい。
【アウグスティヌス】と【ムーン】の3騎部班で4%先生のレッスンになる。
■馬体に左右差があって、回転運動や駈歩で難儀しやすいといわれる【とら】ちゃん。
今日はものすごい発見をしてしまった。
レッスン中盤、中央線を入って鏡に向ってまっすぐに速歩する指示が出る。
「直進ですから、馬の前後肢が揃っているか鏡で確認してください!」
「【とら】は首がちょっと左に向いていてもいいですから」と4%先生が脇でつぶやいた。
「もう【とら】ったら、きちんと正面を向いてくれないんだから」と手綱でぐいぐいやろうとした矢先だったので、鏡を見て驚く。
「あれ〜、四肢はきちんと揃って進んでいるではないの!」
「首だけ左に折れているんだ」
すべてがひとつに繋がった。
基本姿勢で首が折れているから、右肩に重心が移り易いのだ。
右手前で内側に切れ込んでくるのもこれが原因か!
見える所は馬の首なので、つい首の向きをあれこれしたくなるが、実は馬の肩を脚でどう動かすかなのだ。
首の向きじゃなくて、まずは馬の肢がどうなっているかを感じ取らなければ。
そう言えば、左手前で巻き乗りをするとまったく曲がらない時があった。
「どうして? 直前まできれいに左内方姿勢を取っていたじゃないの?」といぶかしく思っていたが、外側に依拠した姿勢ではないから、右の肩から逃げていたのだ。
そうかあ、右の押し手綱が効果的なのは、【とら】ちゃんのこういう特徴によるものだったのかあ。
ものすごい納得。
■それ以降の直進では【とら】の首の向きには頓着せず肩が揃って動いていればよしとしていると、
「もちぇさん、馬がまっすぐ進んでいるなら、首の向きもまっすぐになるようにしましょう」と注文がつく。
そうか、折れた首をそのままにしているのも問題か…
左手前の蹄跡行進だから、首の位置を手綱で直しても肩から逃げることはない。
確かに今のままじゃ巻き乗りしてくれないだろうな。
左に向き易いからこそ、外側(右)の手綱でがっちり支えてあげないと曲がれないんだ。
でも、いつも右側のハミにテンションがかかっているのは、いかがなものか。
【とら】ちゃん、つらくないんだろうか?
■その他の運動では、4%先生ご指導のキーワードが「伸びてきてます」である。
駈歩や速歩での詰め伸ばしなど頑張って動いた後の運動で、私は手綱を拳半分ほど伸ばしてしまう癖がある。
緊張と弛緩のメリハリをつけないと馬がイライラするのではないかと、ついやってしまうのだ。
そこを「手綱を短くして」「馬が伸びてきちゃっているから」と見咎められる。
「うう、今のは知らぬ間に手綱が長くなったんじゃないんです」と心の中で弁解する。
運動の組み立て方によっては、馬の緊張を維持したままの方がいいこともあるから、勝手に手綱を長くするのはまずいのかも。
「ピッチマークの3番目を持てるようにして!」
ほえ〜、何があっても手綱の長さを死守せよとの厳命だ。
輪乗りの速歩で手綱の長さを維持するには、推進するしかない。
前に出てきたら、今度は手綱に凄い力がかかるんですが…
綱引きのように持っていかれる感じとは違って、どむっと重いものが手綱の先についているみたい。
落ちそうになった人の腕をつかんで「決して放しはしないっ」と顔を歪ませるヒーローになった気分。
こんなんで、いいんだろうか?
アクションシーン並みの運動をしているので、何がどうなのかよく分からないのだ。
反撞が大きい【とら】なのだが、振り落とされまいと「そっと動いてね」と抑えて乗るよりも、推進も手綱も両方使ってパワフルに動かした方が乗り心地がいいように思える。
ん〜、これから学ぶべきことが沢山ありそうだ。
■駈歩では「発進前に馬が脚に反応するか、まず確かめましょう」といつものガイダンス。
「反応が鈍いようだったら、強く合図するとか鞭などを使って反応するような準備をしましょう」
同じ台詞だが、今日は新鮮に聞こえる。
内方姿勢を取っているか、馬が伸びていないか、これらの扶助に馬が応えてくれているか。
レッスン前半で苦労したことなので、改めて自分のやっていることの振り返りになる。
駈歩発進は「馬の伸ばした状態にしない」でスムースになる。
ふむふむ、【とら】は馬体が大きい分ためをつくる状態がわかり易い。
■駈歩は右手前で内側に入られ易いのだが、何もしなくても右前に荷重し易い【とら】の特徴に合わせた、駈歩の乗り方は今後の課題なんだろうなあ。
多分「内方脚で支えて」なんだろうが、駈歩の脚が安定していない自分にはまだまだ難しそう。

■それにしても、ホースショーのビデオに映る駈歩の騎乗姿勢は情けなかった。
【とら】ちゃんとか【毒うま】くんのダイナミックな駈歩に乗っても怖くなくなったのは、この1年の大進歩だが、いったい何時になったら〈思わず目をそむけたくなるようなみっともない駈歩姿〉から卒業できるんだろうか。
優雅な騎乗姿勢を得るのがもちぇの悲願なのだ。

 


593/594鞍目 今なら離陸できる [第14章 初級駈歩向上編]

 2007-11-09(Fri) 初級クラス 通算593/594鞍目
■先月の半ばぐらいから、馬に乗ることにクリアな焦点を結べない。
「あれ〜、今日のレッスンは何をやったんだっけ?」と思い出せないことが多い。
いよいよ老化現象が顕著になってきたのかも。
そうは言っても、
「うむ、今日も気持ちよく馬に乗れたぞ」とご機嫌で帰るのだから世話はない。
■本日のひと鞍目は【アウグスティヌス】
本当は【とら】ちゃんが配馬されていたのだが、4%先生の下乗り中に「今日は止めましょう」と【アウグス】と交代になったのだ。
厩舎の廊下で足音のリズムが変だなと思った悪い予感が的中してしまった。
(せっかく療養生活から復帰したところだったのに、気の毒なことになった)
急遽仕事にかり出された【アウグス】は「え〜またレッスンに出るの?」とご機嫌斜め。
「まあまあ」と皆でなだめながら、【毒うま】くんとの2騎部班となる。
■最初はゴネゴネと前に進んでくれないのに、いったん納得するとずんずん前に出てくれる。
乗り心地は今日も最高。
駈歩では、輪乗りから蹄跡に出る所で速歩に落ちるので「こらっ、勝手に速歩しないで」と叱りながら再発進する。
4%先生いわく、
「輪乗りをしていたら次も輪乗りと思うのが馬」
「自動車ならカーブに来たらハンドルを切ればいいけれど、馬はそういうものじゃない」
「行く先を変える時は、その手前から脚を強く使うなりして馬に準備させましょう」
「カーブの直前で急に進路をかえようとするバランスの崩れで速歩に落ちるんだと思いますよ」
その通りだなあ、まだまだ駈歩では次の運動をイメージして乗ることができてないのだ。
■「もちぇさんは、駈歩長蹄跡では拳をくっつけるようにして乗りましょう」
「今度は拳の間を左右に広げてみましょうか」
意図を語らないことで有名な4%先生だが、このエクセサイズの目的は拳の安定(特に左右を揃える)にあると見た!
駈歩に乗っているのが精一杯だった時代には、拳をなんとかしようと思った途端に空中分解していたのだから、曲がりなりにも指示された事ができるのは嬉しい。
【アウグス】の駈歩は気持ちがいいから、いくらでも乗り続けたいと思うがあっけなく終了。
駈歩を楽しめるようになるなんて1年前には考えられなかった。

■ふた鞍目は【チャンドラ・グプタ】
4%先生が引き続きご指導くださる。
■【グプタ】も右に曲がり難いのだが、【とら】ちゃんと同じようなタイプらしいと気がついた。
中央線を鏡に向って直進していると、四肢は前後でまっすぐ揃っているのに首だけわずかに右に折れている。
なるほどなあ、首の位置に気をとられて、手綱でぐいぐい引っ張り回しているから上手くいかないんだ。
「どの馬でも大なり小なり曲がっているんですよ」
「母親のお腹の中にいた時に首を折って丸くなっているのが原因という説があるんですよね」
そうか、首の長い動物は前後に折るのではなくて左右で畳まれているのか、大変だねえ。
「首の折れがあると当然、筋肉の使い方にも歪みがでてきますから」
「少しずつでも均等になるよう運動させる中で考えていくんです」
ふーん、馬を調教したり調整するというのは、
〈馬に言うことをきかせる〉〈馬に運動の手順を覚えさせる〉という表層的なやり方ではないのだ。
筋肉の発達をするのを待つなど時間や手間のかかる仕事なのだ。
■【グプタ】も【アウグス】と同じ時期に新馬としてやってきて、右の駈歩がスムースに出ないという難点を抱えていた。
私にとっては、蹄跡半周でも駈歩ができればそれで満足という要求水準の馬だった。
ところが今日は駈歩ができて当たり前の感覚になっている。
もちろん、発進でもたつくことが多いのだが「これじゃ、できるわけない」という拒絶感がない。
内方姿勢を取らせるのに輪乗りの中で巻き乗りしたり、輪乗りを閉じてから開いていくなかで発進の扶助をおくってみたりと4%先生がいろいろなメニューを提案して下さる。
■特に、輪乗りを開いていくところで「今なら絶対離陸できる!」と感じる馬の瞬間があった。
「今ここで外方脚をすっと引けばふわっと駈歩が出るぞ」と確信する。
馬がグウウと力をためて指示を待っている状態。
すかさず「駈歩の準備」と声がかかったのに…
蹄跡に出るあのポイントから出そうと欲を出して2歩よけいに歩かせたら、すうとエンジンの推力が低下。
ああ、あの推力マックスの状態で駈歩出せばよかった〜 
もたついた駈歩になってしまって残念。
■これまで駈歩発進の難い馬の場合、先生の「〜して」という指示に従って努力してきた。
しかし、いかんせん指示を聞いてから人が反応するから、チャンスを逃してしまう事も多かった。
「馬がどんな状態なのか感じ取って下さいね」と言われながらも、よく分からないまま無闇に扶助を出す日々が続いていた。
それが今日は、「推力最大、離陸します」という馬の状態をありありと感じ取ることができたのだ。
先生の逐次指示ではなく、自分と馬のやりとりで駈歩出せるかもと先の見通しが明るくなった。
■ホースショー後のレッスンでは、〈馬を伸ばさすに推力をためる〉課題に取り組んできたが、馬の状態を強烈に感じられた今日は記憶に残る日になりそう。
■駈歩の後は、速歩での怒濤の回転運動。
「3湾曲、次は4湾曲、そして次は5湾曲ね!」
25m×40mの馬場を細かく動いていく。
乗っていてふと気がついた。
2湾曲は曲線が隣接するから一瞬で姿勢を変えないといけないのだが、3湾曲から湾曲数が多くなるに従って直線部分が多くなるのだ。
「次のカーブはどこを通るかしっかり見て」と4%先生と言われながら、
「カーブは小さくなるけれどまだまだ先にあるなあ」と思う。
カーブまでの準備距離が長いから、姿勢の入れ替えがかえって楽に感じられる。
■「じゃあ、最後は手綱を楽にして脚と姿勢だけで馬を左右に動かしましょう」
馬上体操でするように人の上半身を振り向くようにねじると、振り向いた側に馬は曲がっていく。
「見えるのは馬の首がほとんどだけど、馬の体全体を感じられるようにしてくださいね」
「手綱に頼らなくても、馬は左右に動くでしょ」
その通りである。
目に見えない後ろ半分にエンジンもタイヤもついているのだから。

■乗馬って、同じようなことをやり同じアドバイスを繰り返されていても、新しい発見があるから素敵。
いや、同じような毎日だからこそ小さな違いに気がつけるのかも。
■いよいよ来週から出稼ぎの季節に突入。
去年のように外界と遮断された働き方ではないが、これまでのように連日クラブに通うことはできなくなる。
ああ楽しかった日々よ、ありがとう。
ひとつ区切りとなそう。


オータムホースショーの楽しみ方 [サマリー]

 2007-11-04(Sun) よちよち・オータムホースショー
■季節が巡り、無事にホースショー開催にこぎつけたことを喜ぼう。
今年は馬インフルエンザの影響で競技会が中止になる所もあったのだ。
いや、自分が乗馬を続けられていること自体を祝うべきかも。
■今回のホースショーで目に付いたのは、初心者の方の浮かない顔。
自分もこれまでそうだったからよけいに気になるのかもしれない。
競技会で順位がついて表彰されるとなると、どうしたって光と影ができる。
ホースショーを楽しむコツを参考にしてもらえるといいかな…と思って。

■よちよちクラブの現在のやり方でという前提での
   『私の楽しみ方 For Biginner 』
1 利用させてもらうというスタンスをとる
2 評価されるのは馬であって人は2の次なのだと開き直る
3 スタッフは忙しいから頼りになる仲間を捜す

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Dekasegi の季節

 再びめぐってきた出稼ぎの季節。
 しばし、遠くに行っております。


Dekasegi 秘話

 2007-11-23(木)勤労感謝の日
■寒くなった。
朝は車のフロントガラスに霜が降りているし、夜は木枯らしが吹いている。
出稼ぎに関することは話題にしないつもりだったが、ちょっと方針変更。
■今私は、ER(救命救急室)の隣に生息している。
医療は、動き出す可能性のある心臓があれば動かすし、縫える傷があれば縫う(というよりホッチキス止めか?)
しかし、元の状態にもどすことは請け負っていない。
制限された動きや、長引く疼痛や麻痺と仲良くやっていくのは各人にまかされている。
■怪我をしてから何を恨んでも、間に合わない。
「落馬に備えて、各人で傷害保険に入りましょう」
「動けなくなった時に支援する人が働き易いよう常日頃から、家庭や仕事の整理整頓をしておきましょう」
「『それみたことか』と言われないよう無謀な騎乗はやめよう」
怪我した人の怒りや不安感に触れて、たじろぐ今日この頃。


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