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卒業公演としての競技会 競技編 [終章]

 2008-03-23(Sun) 2007年度 県馬術連盟選手権大会 馬場馬術競技第2課目2004
■チーム【山桜】は私が一番手。
今回はクラブから応援の仲間が多くかけつけて、
馬付きや進行係などそれぞれを引き受けて下さる。
だから私は何の心配もなく4%先生の下乗りを馬場の外から眺める。
準備馬場は、エンジン全開の馬たちでにぎやか。
■「2課目はB馬場よ」と聞いて驚く。
「去年と違う場所なの?」
B馬場は、本来の馬場馬術用のアリーナで、馬場埒で囲まれその周囲は芝地と林と落ち着いた雰囲気。
「ここでやるとは思わなかった」
「この馬場で経路を踏むイメトレしておかなくては…」
標記を見て運動するというより周囲の景色を見て位置の判断をしているから、見慣れぬ場所は人にも馴致がいるのだ。
運良く4%先生がオープン参加で一度経路を回って下さることになっている。
先生の姿を自分に置換えて見つめる。
うん、大丈夫。
■いよいよ【山桜】に騎乗する。
彼はちょっと息が弾んでいて、わずかな扶助でトンと前に出ていく。
常歩でしっかり歩いてもらいながら、手綱のコンタクトをとっていく。
すごい ! 手綱ピッチマーク3番目が最初から常に拳の中にあって、どのように運動しても動くことがない。
まずは馬の息を整えて、クリアで平静だが覚醒度の高い状態を維持できるよう、馬の動きに合わせて大きな一歩で常歩を続けてもらう。
「そう、そう、それでいい」と彼に語りかける。
■「じゃあ、もちぇさんここで輪乗りしましょう,軽速歩で」と馬場の中に入ってきて4%先生が声をかける。
ええ? 人馬の直前チューニングまでやっていただけるんですか?
準備馬場はひとりで各個乗りに挑むつもりでいただけに、先生の声に驚く。
ここまで至れり尽くせりだとかえって過保護かな?なんて思いもかすめる。
軽速歩すると鐙が吸い付くような感じ。
「なんて乗りやすいんだろう」「これは私の鞍だったかしら?」
いやいや、もう分析なんてくそくらえだ。
ああ、新鮮な春の朝に、こんなに気持ちよく馬に乗れるなんて。
それだけで充分。
そして、回りがよく見える。
インストラクターから会員に乗り替わったとたん進路が不安定になった馬とか。
「あの人はあまり上手じゃないから、こちらから避けてあげなくちゃ」
「あの馬が過ぎてから駈歩出した方が安全そう」とか。
つい周囲を優先させてしまうのはいつものことだか、怖くて動けないというのでない。
「もちぇさん、預かったカメラが上手く動かないんだけど」と馬場の外から呼ばれる。
「あーはい、はい」と馬を近づけてカメラを点検してしまう。
視野の外で、4%先生が「準備馬場でそんなことやっている場合なんですかねえ」とやきもきしている波動が伝わってくる。
『センタードライディング』では〈ソフトフォーカス〉を乗馬の基本にとりあげているが、まさにそんなかんじ。
視野が極端に広くて、どこで何をやっているのかなんとなくわかってしまうのだ。

■いよいよ待機馬場にコールされる。
「輪乗りの軽速歩でリズムよく元気よく」
ベルが鳴らされて、大会運営の高校生がA点の馬場埒を開けてくれる。
「お世話になります」なんて高校生君にお礼をいうゆとりもあって、
いざ入場。

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■演技は、さらさらと流れて行くように進んだ。
思うように前に出て,思うように曲がり,思うように移行してくれる。
左手前の駈歩に乗っている時に,ぽつっと風に涙が飛ばされて行ったのを感じた。
「あれ涙、なんで?どうした私?」と自分の中を探っているうちに、
駈歩からの下方移行、常歩で短蹄跡を歩いていると押し寄せてくるものがある。
速歩にしたとたん、
「ああ【山桜】、【山桜】、君に乗るのはこれが最後なんだね」と胸中に言葉となってあふれ出てくる。
半巻き乗りで中央線、主審が起立して迎えてくれるところをG点で停止敬礼。
後ろから拍手の音が聞こえてくる。
【山桜】の首筋をやさしくなでて、向きをかえて帰る道すがら、泣きそうになった。
すべてが終わった…

■【山桜】は2番手の選手が騎乗するので、あっという間にわが手を離れて行った。
その後のことは、なんだかぼーと過ぎてしまってよく思い出せないのだ。
チーム【山桜】全員で記念写真をとろうなんてカメラを構えてみたり、あちこち元気よく動いていたはずなのに。


卒業公演としての競技会 早朝編 [終章]

2008-03-23(Sun) 2007年度 県馬術連盟選手権大会  馬場馬術競技第2課目2004

■1月の終わり頃に「次の競技会をどうしますか?」と4%先生に聞かれた。
「そうでした… この県大会に【山桜】で出たのが去年の3月」
「この一年の成果を問うてみたいと思います」と私は答えた。
■他人に評価され、衆目に晒されて初めてわかる自分の課題。
騎乗姿勢がなってない、
各個乗りが怖くてできない、
馬の前進気勢がつくれない、
歩度の詰め伸ばしができない etc.
なんとかしなくてはと格闘してきた。
その成果をもう一度同じ馬,同じ大会で評価してもらいたいと考えた。
■ところが、2月に入って突然のクラブの閉鎖決定。
競技会に出ることすらかなわぬこととあきらめたが、
「行きましょう」のひと言で、クラブの最後を飾る舞台となった。
通過点ではなくゴール。
まさに【よちよち乗馬クラブ】卒業にあたって、ゼロからのスタートでどこまで成長したのかを見てもらう機会になってしまった。

■23日早朝。
去年と同じように4時起き。
いつもはしない化粧をしピアスもつけて万全の身支度を済ませる。
5時には家を出て、高速道路を120km/hr で飛ばす。
ちょうど少しかけた満月が淡く光って西の空にかかっている。
薄いブルーの静かな空がだんだん活気を帯びてくる。
と、ちょうど運転席の真横から太陽が顔を出して最初の輝きを届けてくれる。
「いい予感だわ、月と太陽の両方を拝めるなんて」
■会場の厩舎群につくと、前日から来ていた馬たちは朝飼いをもらっていた。
おお、馬場で調馬索運動をしている馬もいる。
うっすら残る朝もやをついて朝陽が射してくる。
まだ、人や馬も少ないから落ち着いている雰囲気。
私の役割は【山桜】のたてがみを編むこと。
飼い桶に首を突っ込んでいるので、そのままの姿勢で首すじがいい位置に来ている。
「おはよう三つ編みさせてね」と挨拶すると
「僕は食べているから,そっちで勝手にやっていいよ」と【山桜】がつぶやく。
「もぐもぐ、ゴロゴロ、もぐもぐ」「ぶふっ」と飼いを食む音だけが響くなか、毛束にしたたてがみを編んでいく。
編み上がる頃には、会場に到着した馬や人でにぎやかになってくる。
「ブヒヒーン」「カツ、カツ、カツ、カツ」と鳴き声足音が緊張感を漂わせている。
「おはようございます」
チーム【山桜】の面々がそろい始める。
我が馬たちものんびりした雰囲気から、顔を上げフレーメンをしたり耳をピクピク動かしたりとモードが切り替わり始める。
「今日の進行表でーす」と競技会メンバーの中心を担うかたが、作業の進行と予定時間、担当者の名前を書いた紙を張り出してくれる。
ううむ、誰が何をすればよいかわかって非常に頼もしい。
馬の身支度が完了すれば,馬装や運動に連れて行くのは他のメンバーがやってくれる。
私は安心して自分の身支度にかかれる。
長靴を履きアスコットタイを締めジャケットを羽織る。
ハットも白手袋もすべて身に付ける。
最後に手鏡で確認して,ピンクの口紅を引く。
(卒業公演なのだから抜かりは禁物)
去年の戸惑いとは大きな違いだ。
落ち着いてゆうゆうとした気分で馬場に向う。


670/671鞍目 つかの間の楽園にて [終章]

 2008-03-22(Sat) 初級クラス 通算670/671鞍目
■朝日がまぶしい。
春分を過ぎたから、光は力強く空気は浮き立つようだ。
木立からはウグイスの声も聞こえてきて「ああいい日だ〜」と大きく息をつく。
■本日ひと鞍目は【アレフ・ゼロ】
競技会前最終調整用のレッスンなので、6人中5人が出場者。
【青雲】【毒うま】【ベルベット・シート】【山桜】【チャンドラ・グプタ】の6騎合同レッスン。
準備運動のあと、それぞれの課目の急所のおさらい。
■【アレフ】は今日も元気。
軽速歩では【時鮭】とか【アウグス】に匹敵するくらい気持ちよく前に出てくれる。
これは【アレフ】のメインエンジンが燃焼している証拠。
準備運動のなかほどでややエンジンの回転数が落ちたけれど、それでも部班にはついていける。
■他の人馬が練習をしている時は、邪魔をしないように馬場のまん中で止まって見学している。
これまでなら、一旦止まった【アレフ】を再起動させるためにはひどく苦労していた。
あるいはエンジンが凍りつかないようずっと軽速歩を続けるなど工夫がいった。
それが、止まったまま5分以上おいてから動かしても、「はいよっ」と軽々動き出して素晴らしい速歩駈歩になるのだ。
不思議…
もともと【アレフ】の元気がいいというのもあるのだろうが、
待機している時から馬と息をあわせて(馬の声に耳を傾けて)いると扶助に即応してくれる時が多いように感じる。
次が出番だからといきなり鞭や拍車で強い合図を出して馬をあおり立てるような扶助だと、馬だって嫌気がさすのかも。
待機馬場で元気よく馬エンジンの回転数を上げるというのは、人が「いくぞ!」と強い扶助で煽って回転数を上げるのではなくて、馬がその人の扶助に耳を傾けた結果、「じゃあ元気よく行こう」と馬自身がやる気になることなのかもしれない。
待機馬場の常歩や停止などの静かな落ち着いた動きの中で、馬と緊密にコニュミケーションをとったほうが、そのあとの馬の動きはずっと良くなるらしい、と思わせる経験を【とら】や最近の【アレフ】にさせてもらっている。
■パート練習は駈歩での斜めに手前を換えで中点で速歩に移行,蹄跡に前肢が入る所で常歩に下方移行の練習。
【アレフ】は力強く駈歩をしてくれる。
ゆえに、駈歩が速歩になかなか落ちない。
座骨のリズムだけで駈歩から速歩にストンと落ちるはずの馬なのに〜 この元気さはいったいどうしたのだろう。

■そして、ふた鞍目。
【山桜】は1、2時間目のレッスンに配馬されている。
土日の午前中は3時間目まであるが、その時間には出てこない。
【山桜】で競技会エントリーをしている人は何人もいるが、すべての人が彼で直前レッスンをするわけにはいかないらしい。
(多分、明日の早い時間に出場する人が優先されているだと思う)
午前のレッスンが終わり次第、競技馬輸送のスケジュールになっているのだ。
そして2時間目のご指名に与ったのが、なんと私!
これは、レッスン後の手入れをかねて競技会用の馬の準備をやらせてもらえるかも…
朝昼ナイターと出番が多い【山桜】は暖かい日中に体を洗ってやることができなかったのだ。
せめて尻尾だけでもと昨夕は一部洗ったが、レッスンの合間を縫って身体を冷やさないようにと手入れをするのでは、本格的に綺麗にしてあげることができない。
かなり気になっていたのだった。
■「もちぇさん、【山桜】の準備お願いしますね」
ごんちゃん先生から声をかけられた。
やった〜! ありがたい、今日は18℃近くまで気温が上がる予報。
暖かくて陽射したっぷりの馬洗い日和。
天の恵み、先生方のお情けだ。うれしい!
レッスン後にのんびりやっていたら、馬が休める時間が少なくなる。
輸送の時間が迫っているので、馬房で一息いれられるようにするには超特急で手入れをしなければ。
「命をかけて、お手入れいたします!」
■日当たりの良い馬繋場を選んで、たてがみ以外の全身をシャンプーする。
これで気になっていたフケも股の間の汚れも落ちる。
【山桜】の水気をタオルでよーく拭き取って、天日に当てる。
毛が乾くまでの時間は、たてがみをよくブラッシングして、三つ編み用の毛束に分けておく。
こうしておけば、明朝の三つ編みがかなり楽になるはず。
手早くやってもここまで30分以上かかる。
乾いた馬体に仕上げのブラシをかけて、なんとか終了。
馬房に帰るまでの短い距離をお散歩する。
ふう〜、春だなあ。
あきらめていたけれど、こんな馬洗い日和に愛馬【山桜】とひとときを過ごすことができてよかった。
まさに〈楽園にて〉という想い。
その後、2時間もしないうちに鞍や馬具を積み込み、輸送用プロテクターをつけた馬たちも乗り込んで、わがクラブの馬運車は競技会場に向けて出発をした。
「気をつけて」「いってらっしゃい」「明日また会えるからね」
手を振って送り出す。
なんだかお別れのような気持ちになってしまうじゃないの。
違う,違う。
明日が最後の晴れ舞台なのだから。

■もちろんふた鞍目のレッスンは行われた。
私が【山桜】
【とら】と【アウグスティヌス】【エウリディケ】【ムーン】の5騎合同レッスン。
経路を通しでやったのは【とら】だけで、軽めの運動になる。
部班で2課目の速歩パートの練習をした。
最終リハーサルの課題、〈【山桜】エンジンの回転数を上げる〉のは無事に達成。
特に何をしたわけでもないが,ちゃんと動いてくれる。
不思議である。
上下動が大きくなる伸ばした速歩で、鞍からずり落ちないようにするのが次なる課題。
反撞を吸収しようと骨盤を寝かせて後傾してしまうのは格好悪いので、座骨でうさぎ跳びをしている感覚で馬と一緒に動くように心がける。
すると、後ろに倒れないよう手綱にぶらさがることがなくなるので、前を楽にしてあげられる。
さらに駈歩が前に出なくなるとどうしても人の身体が前屈みになるので、これも注意しなければ。
常歩では人が馬の後ろからついて行くようにするだけで、馬がすうと前にでるのを体感しているので、駈歩でも同じような原理なのだと頭では理解しているのだが。
なかなか身体が納得してくれないのだ。
と、乗れば乗るほど課題は出てくるものの、うまくいかないという焦りはない。
「ああ楽だ」「ああ気持ちのいい走りだ」と思える一瞬にすべてが報われている。
4%先生がレッスンの最後に「今日の【山桜】は良いですね」とひと言。
そう、チーム【山桜】すべての人のおかげ。
ありがたし。



668/669鞍目 [終章]

 2008-03-21(Fri) 初級クラス 通算668/669鞍目
■昨日は冷たい雨。
乗るのを断念してしまった。
馬に乗らない日は空虚。
何もできずに、ぶらぶらいらいらして過ごしてしまう。

■ひと鞍目は【ベルベット・シート】
【とら】と【山桜】との中級合同レッスン。
4%先生が見て下さる。
■それぞれの課目のパート練習になる。
【とら】が曲がりきれず待機中の馬群に飛び込んできた。
というわけで、低い埒の外で待機する。
馬場の外で審判席にあたる位置。
【ベル】を馬場にまっすぐ向けて「いっしょに審判役をやろう」と声をかける。
■私の練習は、斜めに手前を換えて駈歩から移行した速歩をよれずにまっすぐ進めること。
ちょっと、右手前が内側に入ってしまうが、斜線をまっすぐに進める分にはあまり問題視しない。
最後は、速歩で半巻き中央線に入りG点で停止の練習。
「そう、それだけ元気な速歩がいいですよ」と言われるくらい、前にでてくれる速歩。
なんだか、いい子の【ベル】
このところ、どの馬もしっかり動いてくれるので楽しい。

■昼食をはさんで,午後のふた鞍目。
【山桜】に乗せてもらって、【青雲】【チャンドラ・グプタ】【アウグスティヌス】の合同レッスン。
■準備運動のあと、それぞれのパート練習。
【山桜】の課題は、前進気勢を作ること。
前回、これでいいかなと思った水準よりさらに10%増しの扶助にする。
あわわ、斜めに手前を換えた斜線や長蹄跡の歩度を伸ばした速歩に座っていられない。
身体が左右にずり落ちそうになる。
ただ、上下動に耐えて乗っているのでは対応しきれない。
まずい、歩度が伸びたときの乗り方について考えていなかった。
しかし駈歩の長蹄跡の最初で一歩内側に一歩入ってしまう難点は、
外方手綱をしっかり持って内方脚に力を込めれば問題なく直進してくれる。
やはり、漫然とした扶助ではなく、どのラインをどうやって通るのか人がきちんと扶助を通して馬に伝えなければならないのだ。
最後の停止は、
「直線を向いたら主審の顔を見つめるつもりで」
「停止の準備をして、停止させるときは審判の1m上を見るつもりで顔を上げて」と注文がつく。
いつもG点を探して馬場を眺めてしまう癖があり、「止まれ」の時には馬の首のあたりをグッと見つめてしまう。
上をむいたら馬が止まらないような気がしてしまうのだ。
動きに合わせた呼吸とか視線などは、関係ないように見えて多いに関係していると思う。
馬の邪魔をしていない自然な流れ、「ふっ」とか「すう」とか「とん」とかで表現される動きが理想なのだ。
■ひととり経路を回ったあとは、【山桜】でエントリーしている他のメンバーと乗り替わって【グプタ】を連れて帰る。
チーム【山桜】は今回一番メンバーが多い。
それだけ彼が,頑張っているわけなのだ。
競技会に出る時は「【山桜】がいるから大丈夫」といわれるようになったこの一年。
かつて、対向してくる馬が恐くて横っ飛びしたり暴走していた馬とは思えない。
ほんとうに驚くべき成長だ。

続きは夕食のあとで

【アウグスティヌス】 [アルバム]

【アウグスティヌス】こと【アグネスヒット】です。
誕生日:1988-04-08 生産地:北海道
父:メジロライアン 母:シャンクシー
2006-03-25 の中山競馬場10Rを最後に競争馬【アグネスヒット】を引退しました。
次の週の水曜日には我がクラブへ。
おがわじゅりマンガの『オレッチ』のように乗馬への道を歩みました。
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柔らかくしかも前進気勢のある乗り心地は天上界の生き物のようです。
いつでもどこでも誰にでも優等生のようには動いてくれないという難点はあるものの、
一度納得すれば、かすかな扶助で滑らかに運動してくれるので病み付きになります。
手放しで駈歩に乗っても大丈夫な馬です。
黒褐色の馬体に目立つ流星、真白なソックスとかっこいい馬です。
大好きです。

タグ:乗馬

667鞍目 最終リハーサル [終章]

 200-03-16(Sun) 初級クラス 通算667鞍目
■カレンダーを睨みながらあれこれ考える。
一週間後に競技会だ。
それなのに来週は忙しい。
仕事でも大きな山場を迎える。
これを乗り切ったら、後はもう競技会に向けての微調整のみしかできない。
春のお彼岸だからクラブには人が押し寄せるだろうし、準備やら輸送やらで慌ただしい。
もし今日【山桜】に乗せてもらえたら、最初で最後のつもりで乗らないと後はないだろうな。と。
■配馬表を見たらビンゴ!
私の名前の横に【山桜】とある。
「もちぇさん、折り返しを使いましょう」と4%先生に言われる。
中級の方が【青雲】【毒うま】、初級者が【とら】で全員が競技会出場予定者の4騎部班。
3人馬がエントリー馬と組んでいる。
4%先生がドレサージュアリーナを使うということは、最終リハーサルの覚悟がいる。
ラフに流してなんてあり得ない。
一瞬一瞬を全力で闘って、自分のできる最高のことをやる以外にない。
長靴も拍車も、鞍もハーフパットもすべて競技会用のものを使う。
■これまでと違う新しいペアを組んだ【とら】騎乗の方を中心にレッスンが進むので、
「先生どうしたらいいでしょう?」という甘えも排除。
自分で何が良いか悪いか判断して、何をすべきかも過去の教えから引き出してくるのみ。
う〜、緊張の競技会場と2重映しになる。
■準備運動では先頭の【毒うま】にあわせて、かなりのスピードが要求される。
【山桜】は期待に応えてしっかり動いてくれるので安心。
でも、右手前がすこし固いかなあ。
内方姿勢を取らせようとするとストンとはまる左に較べて、ジタバタする感じが残る。
輪乗りや3湾曲を大きく動かす中で「こっちむいてごらん」とちょっと強めに向かせて、なんとか収まってくれる。
先日の雨で馬場がぬかるんでいることもあるのか、カーブを曲がる時にぐにゃと腰が横滑りする感覚が何度かある。
腰を痛めていたと聞いているからヒヤヒヤする。
急な操作で隅角を曲げたり回転させたりしないよう、ラインをよく見て早めの扶助を出さなければ。
■後半は、クラスに別れてパート練習。
2課目組は、短蹄跡から駈歩発進する練習。
輪乗りに一歩入れて馬を準備させてから、駈歩を出す。
駈歩を出す方向は直線的に取る。
私は,駈歩発進時に身体を持っていかれて拳が上がったり腰が寝たりし易いから、グッとこらえて同じ場所にいられるようにする。
など、など。
なんとなく常歩させて、いざ駈歩ではなくて、
短蹄跡の常歩の時から次の運動に対する準備をしておく。
【とら】は内方姿勢を取らせるのに苦労している雰囲気。
昨日の私がそれで苦しんだので大変さが身にしみる。
それでも私より上手に駈歩を出している、すばらしい。
その後は、4分の1周ずつ駈歩と速歩の移行。
【山桜】は敏感に駈歩発進の扶助に反応してくれるので、大きく姿勢を崩さずに速歩に乗れるのが嬉しい。
「じゃあ、もちぇさん経路を回ってみましょう」
来た!最初で最後の経路練習だ。
■競技場をイメージして動く。
待機馬場は、ガンガンに走り回っている馬が多いし、本馬場に入るためのコーナーは結構人馬のたまり場になっているのだ。
スムースに輪乗りができることなんて期待しない。
自分と【山桜】がリズムよく軽速歩ができたらそれで良しとする。
常歩をしている【毒うま】に「内側とおります」と声をかける。
【青雲】が譲ってくれたルートをすり抜け、A点からまっすぐ入れる最長ルートを探す。
「あと輪乗り一周したら入ります!」とちょっとテンションをあげる。
「良いリズムで軽速歩して、なんならいったん駈歩出してからでもいいですよ」
「中央線に馬体をまっすぐ向けて、完全にまっすぐになったところで速歩」と最後のアドバイスを下さる先生。
■速歩にして入場すると、わずかにエンジンの回転数が足りない。
ああ、座っちゃうと推力が足りなくなるんだ。
これが【ベル】や【アウグス】と違うところなんだなあ。
競技場は直線が取れず馬場をまわり込んで入場だから、もっと待機馬場でのエンジン回転数を上げておかないとダメかもしれない。
わずかに足りない分を脚でトントンと蹴りながら速歩する。
停止は、うう〜左後ろが流れた。
速歩発進は、エネルギーを貯めた分がポンと出る感じにならない。
やはり、入場のときの推力不足が尾を引いているかも。
C点から隅角をまわり込むところは、次の歩度を伸ばすためにも歩度を詰めておかなければいけない。
手綱をもったら、隅角を回るのが浅くなってしまった。
斜めに手前を換え斜線歩度を伸ばすというのは【山桜】自身が知っているので、斜線後半からは伸びてくれたのだが、元のエネルギーがない所ではパンと一歩目から気持ちよく歩度は伸びないもの。
それでも、頑張って伸ばそうとしてくれる【山桜】に感謝しなくては。
蹄跡出た所で背を起こして、隅角を利用して歩度を詰めるのはいい感じ。
次の3湾曲のエネルギーを貯めないと。
左手前の回転は良いのだが、右になると失速ぎみになる。
長鞭を使ってちょっと合図を出す。
3湾曲から短蹄跡、隅角を使って再び歩度を詰める。
【山桜】はこの辺の機微がよくわかっているようで、長蹄跡は思った以上に歩度が伸びる。
いい感じ、伸びた分をしっかり受け止めて,スムースに常歩に移行。
首を伸ばして軽いコンタクトの常歩は、昔よりのびのびした感じがなくなったなあ。
H点から蹄跡に入り、隅角を回って短蹄跡へ。
ここは、次の輪乗り駈歩の準備期間。
十分にエンジンの回転数を上げて、一歩踏み込ませてから駈歩発進。
おわっ【山桜】がブヒっと弾けた。ん〜、もちとおしのバランスが悪かったかなあ。
駈歩パートは何度もやっているので、以前より平静に乗っていられる。
しかし、輪乗りから蹄跡に出て隅角を回りきると、斜めに手前を換えをすると思い込んだ【山桜】が1歩内側に踏み込んでしまう。
これは気をつけないと、その後の長蹄跡歩度を伸ばした駈歩に影響を及ぼす。
秋の部内競技会では、蹄跡に戻そうとした扶助が中途半端で腰を内に入れた駈歩になってしまったのだった。
次の左手前の駈歩では事なきを得て、長蹄跡では気持ちよく伸びる。
斜めに手前を換えもすんなりとまわって下方移行。
最後は、C点で常歩から速歩パートになる。
いつもだと失速ぎみになるところなのだが、今回は驚くほど前に出てくれる。
いいぞこの調子、速歩はぐいぐい前に出てくれると気持ちいいなあ。
X点を通過するともう終わりだよねとなるところをG点まで連れて行って、停止不動敬礼。
うむ、これが今の私の実力相応だなあ。

■待機馬場では十分と思っていても、いざ速歩で正反撞を取るとエンジンの回転数が足りない。
速歩はいつでも駈歩になれるような推力の大きい速歩にしておかないとダメらしい。
飛び出したら怖い、動いてくれれば充分だと思ってしまうと、前進気勢がない状態で経路に入ってしまう。
ぎりぎりまでスロットルを押し上げるつもりでいないと。
歩度を伸ばすためには,その前に詰めなければならないし、そのベースには十分なエンジンの回転数が必要なのだから。
後は、駈歩で隅角を丁寧に内方姿勢4歩でたどるとか、斜めに手前を換えと長蹄跡直進の扶助の違いをきちんと意識するだとか、細かな反省点もある。
■【山桜】との最終リハーサルだから、やり直しのきかない真剣勝負。
満足いかない所は多々あるが、やるべきことはやった。
いつもはひと言ふた言アドバイスを下さる4%先生からも何もなし。
「そうだね」という真っ平らな肯定の空気を感じるのみ。

■もうこの期におよんで、これ以上何もできないような気分。
【山桜】の腰がぐにゃりと動くことが心配なだけ。
あとは、エントリーの順番とか暖かい日にシャンプーができるか否かなどという雑務が気にかかる程度。
■ああ、今週は仕事が山場だった。
ひととき忘れていたプレッシャーに押しつぶされそうだ。






665/666鞍目 再び重い馬&軽い馬 [終章]

 2008-03-15(Sat) 初級クラス 通算665/666鞍目
■朝日が力強く差し込む。
太陽電池で動いている私は、気持ちよく活動開始できる。
今日はぽかぽかして乗馬をしたら暑いくらいの陽気である。
ということで、冬の定番のハイネックシャツにフリースジャケットから
長袖のワイシャツに変更。
■配馬表を見ると【山桜】がレッスンに復帰していた。
それでも週末だから、いきなり4鞍のお仕事。
どうか無事にお仕事を完遂してほしいと祈らずにいられない。

■私のひと鞍目は【とら】ちゃん。
レッスンの相方は【ムーン】で似た者同士の2騎部班といったところ。
ごんちゃん先生が見て下さる。
■準備運動の常歩は、「元気よく、後肢を踏み込ませて歩く」バイタルウォークにもっていくのが目標。
ちょっと前までは、ここで元気よく動かさなければ後が大変とばかりに、
「どんどん歩け!」と脚をつかって歩かせていた。
ところが、人の方が先に熱くなって「ほらほら」とせかさなくても
馬にまかせて歩かせて、馬が楽なように馬にぴたりと歩調を合わせていると自然に馬が動いてくれることに気がついた。
蹄跡2周目になるころには、ちょんと脚を使っただけでスタスタと歩いてくれる。
馬は乗った最初に人をみるというが、それは強い要求をだして妥協を許さない人か否かをみているのではなくて、馬にあわせてくれる人すなわち聞く耳を持った人かどうかをみているのではないだろうか。
■【とら】ちゃんは、キロ重程度で動いてくれたのだが、駈歩が上手くいかない。
特に右内方姿勢が取り難いので、きっちり決まらない。
何度も常歩や速歩の輪乗りで内方姿勢を取らせて準備をするのだが、さっきまで上手くできていた首の向きがあっという間に崩れてしまう。
手綱でぎゅうぎゅうにしてしまうとかえって苦しいかもと緩めにすると、今度は駈歩を続ける推力が前に伝わらないらしくドッタンドッタンとした駈歩なってしまう。
常歩で内方姿勢をとらせて、ポンと駈歩を出し蹄跡周回ぐらいの大きさで伸びやかな駈歩ができると一番いいのだが。
今日は、上手くいかない日だ。

■ふた鞍目は配馬の変更があって【毒うま】くんになる。
相方は【山桜】に乗って、再びごんちゃん先生の2騎部班。
今度の競技会に同じチームで出るので、先生は実践に即した説明をしてくださる。
■「準備馬場では、特に指示がない限り常歩をしましょう」
「馬も人もテンションが高くなって、ついイケイケどんどんと馬を追ってしまいがちになりますが
それでは馬が興奮して収集がつかなくなる危険性があります」
「常歩といっても、だらーと歩くのではなくて速歩になる寸前の元気のいい常歩にするのが秘訣です」
そうなのだ、オラオラ〜と馬を追い立てるのではなく、ちょっと脚を使えばポンと出るような即応性を求めなければならないのだ。
■〈即応性〉かあ…
思い出すと、以前の4%先生のレッスンで、
「元気のいい常歩にするには脚を使ったら速歩になってもいいんです」
「速歩が出たら、違うよと教えてあげればいいんですから」
とか、
「駆歩しようと合図して、速歩がでたらすぐ止めて下さい」
「馬が嫌がる強い合図でも、ちがうよとわからせてあげないとダメです」
「2歩も3歩も速歩を続けさせてしまったら、馬には何をさせたいのかが通じなくなってしまう」
とよく言われていた。
馬に乗せてもらっていた頃は、自分の合図の仕方が正しくないから馬が動かないと信じて疑わなかった。
だから上手く行かなくても「私が悪いのよ」と馬を責める気持ちにならなかった。
でも、そのことが馬側の聞く耳を塞いでしまっていたのだ。
「何をさせたいのかわからんヤツだ」と。
駈歩発進で速歩が出た時に「違う」と馬を止めて扶助の出し直しをすると「違うのなら、じゃあ駈歩なの?」と馬の体勢が変わるのを目の前にして、発進ができず泥沼化する場面が激減した。
正しい駈歩発進扶助の仕方を身につけたのではなく、馬の行動に即応するようになっただけなのだが。
結局、人が馬の行動に反応すれば、馬も「違うの?じゃあこれかい」と反応を返してくれる。
相手がいろいろ言ってくることに対して、Yes と No のみで絞っていって、こちらの意図を伝えるしかないのだ。
「なんでわかってくれないのよ」とまるで人間を相手にしているかのように、
突然怒り出したり引きこもったりする輩が一番始末に負えない。
だって、馬は人間じゃないのだもの…
■そんなことをつらつら思いながら【毒うま】くんに乗る。
すぐスピードアップする馬を抑えながら乗っていると馬エンジンが低速回転になってしまう。
【毒うま】の速歩は回転数が落ちると反撞がユラユラと左右にぶれてしまう。
騎乗者の身体のからだもねじれてしまうから格好わるい。
さらに回転数が低いまま手綱を強く引いたり、前傾姿勢になると、ころがり落ちるような速歩になってしまう。
毒うまエンジンの回転数をあげつつ、スピードを上げないために細心の注意を払う。
狭いコンタクトの許容範囲にぴたりと手綱の張力を合わせられるかということと、騎乗者のバランスなんだと思う。
一瞬落ち着いたかに見えても、ちょっとしたバランスの崩れですぐに前輪駆動に切り替わってしまうスリル。
馬が敏感なら人もそれに応じて敏感になるよう努力をしなければ。
それでも右手前の駈歩はぴたりとバランスが中央に収束すると静かに乗っていられる。
■2課目経路にあわせて、
長蹄跡を歩度を伸ばしたり3湾曲や中央線を入って停止など久しぶりにバラエティー豊かな内容になる。
速歩を何もしなくても前に出てくれる馬は本当に楽だ。
前に出る分を外方のハミで受けてカーブのコントロールが効く。
■「脚は、腿の前の筋肉に力が入ってはダメです」
「鐙に踏みつけるようにするとそうなりますし、足が前に出てしまいます」
「鐙には足を乗せておくだけ」
「腿の後ろとアキレス腱の上のあたりに力が入るように」
「馬の後肢に向って脚が伸びるように使いましょう」とごんちゃん先生の声が聞こえてくる。
自分の体重がまっすぐ馬に落ちるように。
それが最も強い扶助になるのだから。

■【とら】はもっとしっかり手綱を握っておいてあげないと安心して前に出られない。
でも、強すぎるかえって前に出られなくなる。
■【毒うま】は手綱がきついとどんどん加速していってしまう。
でも、緩すぎると馬エンジンの回転数が落ちて、かえって前輪駆動で転げ落ちるような走りになり止まらなくなる。
■どちらも推進と手綱のバランスが厳しくて、手綱のコンタクト許容範囲が狭い。
ぴたりとあわせて人馬ともに気持ちよく走れるときは、まるで天馬に乗っているような至高体験が味わえるのだが、今の私の実力では一瞬でもできれば大成功。
レッスン中ずうっと、納得がいかず違和感のあるままということの方が多い。
それでも彼らに乗れるのは、嬉しい。
考えながら乗れるのが楽しいのだ。







【霧丸】 [アルバム]

【霧丸】さまこと【キリバス】です。
誕生日:1991-04-12 出生地:北海道
父:トニービン 母:スイートアクトン
障害クラス初心者にとって、【キリバス】は神様でした。
「とにかく障害に向けたら跳んでくれる」
「騎乗者が何もできなくても彼がやってくれる」
という絶対の信頼がありました。
流星もなくソックスもはかず、なんの特徴もないので、
慣れるまでは【毒うま】や【青雲】と区別がつきませんでした。
横顔をみると額から鼻にかけてなだらかに膨らんだ曲線を描いています。
練習馬の鑑と呼ばれ、決して噛んだり蹴ったりしない、扶助通りに動いてくれるという優等生でした。

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彼との思い出はふたつあります。
ひとつ目は、4%先生の駈歩クラスでのひとりレッスン(242鞍目)。
今は使われなくなった3角馬場で気持ちよく運動してくれました。
「騎乗者の脚位置が正しいところにあれば、自然に馬体が脚にあたって扶助になります。」
「本当は、無理に脚を使おうとしなくていいんですよ」
と4%先生に言われたとおり実感でき、初級クラスへの復帰のきっかけとなりました。
そしてふたつ目は、障害レッスンを初めてとった時(316鞍目)。
軽駈歩(一完歩毎に鐙に立ったり鞍に座ったり)を教えてもらい、楽々と進む駈歩の乗り心地に驚愕した思い出があります。
立ち座りのリズムに駈歩の上下動がマッチして、まるでオールでボートをこいで進むような感覚。
「駈歩が怖くてしがみついていたのが何だったのだろう」と不思議に思えるほど滑らかな感触でした。

663/664鞍目 ビギナークラスは卒業 [終章]

 2008-03-14(Fri) 初級クラス 通算663/664鞍目
■「余命あと何週間」と言われた時に、
「残された日々は、やりたいことやるべきことをすべてやろう」と人は考えると思う。
しかし死にゆく時は、苦痛もあるし体力もなくなるし、やりたくてももうできないことは多々あると思う。
「クラブが続く限りこれまでと同じようなレッスンを積み重ねて」とぼんやり期待していたのだが、
先生方の勤務割りや競技会に備えた練習、レッスンを受ける人数等など諸般の事情で、
望んでもできないこともあると諦めなければならない時が来ている。
■競技会に向けてという、最後の晴れ舞台に向けての高揚感と
馬や先生方、クラブとの永遠の別れという予期悲嘆と
迫り来る仕事や家事のプレッシャーにつぶされそうな疲労感と…
馬と2人で過ごした楽園のような日々は失われてしまった。
■よく聞かれるのは、
「どうするの?次はどのクラブにするの?」という質問。
「今日はどこどこのクラブに馬に乗りに行く」という話を聞くと、首を傾げてしまう。
今はまだこのクラブがあるのに、どうして他に行くのか?
新しいクラブは、馬に乗れなくなってからゆっくり探せばいいじゃないか。
預託馬がいて次の預け先を急いで探さなければいけない人とは立場が違うのに。
■わがクラブには、大手の乗馬クラブに納得できなくて移ってきた人達や、
今はなくなってしまったクラブに在籍していた人達が数多くいる。
次から次へとクラブを渡り歩かなければならない、ジプシーのような境遇。
楽しく馬に乗れればそれでいいと割り切ってしまえば、仲のいい友達とグループを作って外乗感覚でクラブに通えばいいのだろう。
でも、馬や教えてくれる先生との信頼関係を築いて地道に積み上げて行こうと思うと、
なかなか難しいものがある。

■本日ひと鞍目は、平日の朝一番のレッスン。
【チャンドラ・グプタ】にお相手を願う。
ビギナークラスの先生に見ていただいて、【霧丸】さまとの2騎部班。
初級馬場を囲む林から今年初めてのウグイスの声が聞こえてくる。
おお、本格的な春が来た。
■レッスンは輪乗り蹄跡行進をメインにして、騎乗者の姿勢と馬の内方姿勢が課題となる。
「外側の薬指の奥が重くなるように、内側の脚を使って」
「駈歩をもっとゆっくり」
「特に言うことはないのだけれど、駈歩でもっと人がコントロールしていけるといいんじゃないのかあ」
おっしゃる通り。
【グプタ】は最近、駈歩でゆっくりできずにどんどん加速して行く傾向がある。
ごんちゃん先生からは、ぐうと深く座っていれば首も下がって安定した走りになるのからと言われているが、
首を下げて駈歩させるのがなかなか難しい。

■ふた鞍目は、昼間の用事を済ませてからの午後最後のレッスン。
馬装をしている時は曇り空だったのがレッスン直前からしとしと降り出した。
【アレフ・ゼロ】とのひとりレッスンだったので、短時間で終わらせることにした。
この回もビギナークラスの先生に見ていただく。
駈歩の時に潜り気味になる【アレフ】
脚を使って頭を上げてその分手綱を持つ。
「短く持つ分手綱が重くなると思うけれど、緩めずしっかり握っていて」と声をかけられるが、
手綱の重みは馬の首の重みではなく、前に出ようとするパワーの重みでなければならないはず。
今しっかり握ったら、馬は止まってしまうような気がして前を持てない。
頑張って動いてくれている【アレフ】だけど、今日は補助エンジンのみの運動だったと断言できる。
■レッスン講評では、「あの【アレフ】をあれだけ動かせれば文句ないですよ」といわれる。
ビギナークラスの卒業要件は満たしていると考えていいんだろうが、自分の中ではもうすこし頑張れたのかもと不満が残る。
■春雨にぬれて馬繋場に戻ると、馬の全身から湯気が立ち上っている。
まるでほかほかの肉まんみたい。
馬に乗れる機会が限られているから雨でも乗ってしまうが、本意ではない。
しっかりと水気を拭き取って冷えないように手入れをしてあげるのが精一杯だった。



タグ:乗馬

【時鮭】 [アルバム]

【時鮭】こと【トキシラズ】です。
誕生日:2000-06-09 出生地:北海道
父:ミホノブルボン 母:メレンゲバンブー
障害練習を一手に引き受けています。
一時期障害を避けるようになり皆で頭を抱えましたが、ほどなく問題解消。
現在は頼もしい存在となっています。

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大柄で前進気勢のあるところは、若い体育の先生といった風情。
手綱が安定していれば、速歩の乗り心地は星4つ(☆☆☆☆)
私に二軸感覚を教えてくれました。
障害練習や男性ライダーに配馬されることが多く、なかなか乗る機会のなかったことが残念です。

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